栄養士が教える乳腺炎を予防するメニューと食材
母乳やミルクを懸命に飲んでいる我が子の顔を見ている時、とても幸せな、かけがえのない時間ですね。
母乳育児の場合、赤ちゃんがたくさん飲んでくれると、脳が母乳を作る様に指令を出すので、母乳はどんどん作られます。
ですが、ママさんによっては母乳が作られ過ぎてしまうことも。
ここでは、保育園栄養士であり2児の母(ほぼ母乳育児)でもある大内が、乳腺炎予防におすすめと言われる食材を使ったメニューを紹介したいと思います。
乳腺炎予防につながる食材とは?
食事の内容によっても、母乳過多から乳腺炎になる場合があります。
乳腺炎になってしまうと、おっぱいが痛くなったり、しこりができたりします。
更に重症化すれば、発熱や大きく張れて通院。
服用する薬によっては母乳を休まなくてはいけなくなる場合も・・。
おすすめ食材
- 野菜(特に根菜)
- 大豆製品(豆腐・納豆・豆乳など)
- 海藻類(ひじき・昆布・わかめなど)
- 魚(脂肪の少ない白身)
控えた方が良いとされる食材
- 高脂肪の乳製品(バター・生クリームなど・洋菓子)
- 揚げ物
- 甘い清涼飲料
- 脂っぽいもの(バラ肉や油を多量に使用した料理など)
- 冷たい料理
乳腺炎予防メニューpart1 けんちんうどん
幸せな母乳育児へのおすすめ食材の宝庫です。
たくさんの根菜と豆腐や油揚げをたっぷり食べられます。
白ご飯にけんちん汁だと他におかずが必要になりますが、けんちんうどんにすれば、一品で済みますので、ご飯づくりが面倒な週末などにおすすめです。
月齢に合わせて食べられる具をと取り出して、うどんと柔らかく煮れば、離乳食への転用もしやすいですよ。
【作り方:具だくさんのけんちん汁&けんちんうどん】
乳腺炎予防メニューpart2 たらのたっぷり野菜あんかけ
タラは季節に合わせて変えていただけますが、できれば淡白な白身魚をお勧めします。
野菜も旬の野菜やきのこ類を沢山使ってくださいね。
白身魚と野菜だけだと物足りないと思われる方は、竹輪やさつま揚げなどを入れると旨みが増します。
【作り方:鱈の中華風野菜あんかけ】
あわせて食べたいおすすめの献立
副菜や汁物でジャガイモやサツマイモなどを使えば、腹持ちも良くなります。
- ポテトサラダ
- サツマイモの味噌汁
乳腺炎予防メニューpart3 新ごぼうのきんぴらごぼう(ゴボウ・人参・切干大根・レンコン・つきこんにゃく)
キンピラは、千切りやささがきが面倒と思われる方も多いと思います。
ましてや料理中に「おっぱい~!」と泣かれて中断したら、ご飯作りのやる気もめげてしまいますね。
そんな時は、切干大根やつきこんにゃくを加えてみましょう。
切りものが少ないだけで、ちょっと楽だと思います。
切干大根は、キッチンバサミで短めにカットしてから水で戻すと、楽ですよ
戻し汁は、炒めるときに使いましょう。
つきこんにゃくは下茹でした後、良く炒めた方が、味が良くしみます。
練り物の塩分が気になる方は、切った後に下茹ですると減塩になります。
練り物には卵白が含まれますので、卵アレルギーと思われる場合は、使用を控えましょう。
参考にしたい作り方:すぐ無くなる 肉きんぴら牛蒡
あわせて食べたいおすすめの献立
キンピラごぼうは、しっかり味を付けようと思うと、意外と調味料や油を多く使ってしまいます。
主菜は、ややさっぱりした味付けや煮物などがおすすめです。
- 鶏ムネ肉のバンバンジー
- 冷しゃぶ
(冷しゃぶの豚肉は茹でた後、常温の水で冷まします。冷たい方が美味しいですが、授乳中はあまり冷やしすぎないことをお勧めします)
乳腺炎予防メニューpart4 ジャガイモと人参の豆乳スープ
【ポイント】
豆乳が得意で無い方は砂糖を加えて甘めにしたり、半量を牛乳にすると飲みやすくなります。
離乳食中期以降は豆乳も大丈夫なので、転用もしやすいと思います。
赤ちゃんに大豆アレルギー(牛乳を加える場合は、牛乳アレルギーも)の心配がある方は、控えてください。
夏は、枝豆やソラマメを加えると、ほんのり緑の季節感があるスープになります。
参考にしたい作り方: 彩り野菜と豆乳スープ
あわせて食べたいおすすめの献立
- ロールキャベツ
- サーモンのピカタ
乳腺炎予防メニューpart5
【ポイント】
根菜と海藻、豆腐の加工品の味噌汁と、幸せ母乳育児へのおすすめ食材の味噌汁です。
厚揚げ(生揚げ)は、油揚げの旨みと豆腐のヘルシーさを持ちながら、しっかりお腹に溜まってくれます。
油が気になる方は、切る前に湯通しや熱湯をかけるすることをお勧めします。
わかめは、保存のために塩分が強いことが多いので、よく水洗いしましょう。
切干大根の戻し汁は、だし汁(半量位)に使うと美味しくなります。
参考にしたい作り方:ほうれん草とキャベツと厚揚げの味噌汁♪
あわせて食べたいおすすめの献立
- 鮭ときのこ・野菜のホイル焼き
- 豚もも肉の八幡巻き
乳腺炎予防メニューpart6 おからとひじきの煮物
【ポイント】
ひじきは、はじめにしっかり炒ってから、料理酒を加えてあげると、臭みが取れ、味もしみ込みやすくなります。
おからは、賞味期限内にフワフワ・パラパラ・アツアツになるまで乾煎りして、粗熱が取れたら、食品用ビニール袋に入れて冷凍すれば、日持ちします。
一緒に、人参やつきこんにゃく、小松菜などを加えれば、見た目も鮮やかで栄養面でも大変優れたおかずになります。
【作り方】:ひじきとおからの煮物
あわせて食べたいおすすめの献立
- つくねハンバーグ 和風ソース
- ぶり(いなだ)のごま風味照り焼き
乳腺炎予防メニューpart7 ミネストローネパスタ
【ポイント】
トマト(生でもトマト缶でもOKです)と冷蔵庫に野菜をたっぷり使って、スープを作りましょう。
パスタを入れることで一品料理になるので、手を抜きたい週末料理にぴったりです。
夏場は、冷たいスープスパにしたいところですが、授乳期間はちょっと我慢して常温位にしておきましょう。
【作り方】:キャベツたっぷりミネストローネ
豆知識
授乳中は、母乳への影響を考えて甘いものや脂っこいものはNGなど、妊娠中より厳しい場合もあり、ストレスが溜まることもありますね
どうしても甘いものが欲しくなった時は、寒天ゼリーや和菓子がおすすめです。
洋菓子が食べたいときでも、夜は控えましょう。
夜の授乳回数が減っている場合、乳腺に母乳が残ってしまい、乳腺炎になる可能性が高くなります。
まとめ
乳腺炎予防策には、とにかく授乳が一番です。
でも赤ちゃんが美味しいと思ってくれない母乳では、あまり飲んでくれなかったり、噛まれて、そこからバイキンが入ってしまい乳腺炎になることも。
思うように母乳が出ずに悩んでいる人もいるので、母乳過多による乳腺炎のトラブルは、あまりママ友などに気軽に相談できず、溜めこんでしまっていませんか?
でも、いつか必ず卒乳する日はきます。
今だけ、大事な赤ちゃんのために上手にストレスを発散しながら、ちょっとだけ我慢して、あまりかしこまらずに母乳育児を楽しみましょう。
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執筆:大内みなみ