【腹立たしい?】イヤイヤ期のグズグズに隠された4つ意味とは!~子どもが成長する瞬間を探る!

執筆者:藤咲倫子

反抗期の子育て、疲れていませんか?

毎日、反抗期の子どもと接していると、疲れてしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
疲れから、堪忍袋が小さくなり…必要以上に怒ってしまっている方はいませんか?
児童の発達心理についての論文をまとめていたにもかかわらず、私はどちらにも該当しています。(お恥ずかしい)
必要以上に怒らなくてもいいように、久々に児童心理について勉強してみました。
すると、

実はこのイヤイヤ期のぐずりは、ただの拒否行動ではないとわかったのです。

みなさんはただの拒否行動でないとご存知でしたか?
今回は大きく4つにわけ、子どものグズグズの裏に隠された心理についてまとめてみました。
実は、こんな意味があったんですよ!

1.言葉にならない「イヤ」という否定の気持ちを表現

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定番は、なんといっても自己意識の表明ですよね。
大人からしてみると不可解に思われる行動にも、子どもの中ではストーリーができていることも。
親目線では、危険・汚い・(家のものに)傷がつくという「子育て3K」。
子どもにとっては、心躍るようなワクワクする行動ということもあります。
けれど、「子育て3K」をしている子どもを見つけると、親は止めに入るのが常でしょう。
そんなとき、最大の抗議を込めて、子どもたちは泣き叫びます。
親の行動を邪魔した時、自分たちが怒られるという学習もしているので、怒る正当性も感じています
こんなときは、子どもがその行動をする理由を親が理解をしていること。
理解はしているけど、あえてやめさせるという説明が重要なようです。
「興味のあることをやめなきゃいけないのは、イライラすることだよね。邪魔されると、腹も立つよね」
などと、共感しながら、
「でも、続けていると怪我をして、痛い思いをしてしまうからやめよう」
などの、やめる理由を語ると良いようです。
子どもの態度にすぐに変化は現れないかもしれませんが、こちらから「理解していること」伝えようとすることはとても大切のようです。
親が「真剣に向き合って語ろうとしている」という態度を見ると、単に「邪魔された」と子どもがぐずることは少なくなるようですよ。
(また、親がなにをいっているか理解するために、言葉に対する興味も伸びるようです。)

2.TPOを学ぶ行動

親の顔色をうかがいながら、いたずらをすることありませんか?
「どういう状況でどんな行動をとると、周りがどんな反応をするか」の学習は子どもにとってとても大切です。
子どもにとって叱ってくれる大人と関わることは、マナーだけでなく社会の中で生きる上で必要な秩序を学ぶ重要な機会です。
子どもたちは、TPOを学ぶためにもあえてアクションをおこしているようです。
そして、大人や同世代の子どものリアクションからその行動の価値を探っています。

この行動の芽を完全に摘み取ってしまうと、のちに問題行動をおこしかねないようです。(事実、犯罪を起こした成人の多くは、模範的な幼少期や親のしつけが厳しい無菌的な幼少期を過ごしています)
たとえば、公園で大声を出すのと、病院で大声を出すという行動は、周囲の大人に全く違った受け止められ方をしますよね?
社会性を学ぶため、こうした不謹慎な行動は子どもにとって必要なようです。
ただし、悪さをした時に容認するようにといっているわけではありません。

イヤイヤ期の子どもに対して、叱るのは母親としてもとても体力のいることですよね。
社会性のある子どもにするためには、子どもが社会から学習できるようにある程度の自由を与えてあげてください。
そのうえで問題が起こった時に注意することも大切なようです。
社会と接点を多く持つと、親との非言語コミュニケーションと違い、「通じない」ことの問題性を感じます。
多くの人と関わりたいと思うほどに、子どもの言語への興味は格段に増していきます。

3.自己価値の回復行動

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親が下の子どもの子育てや仕事などで忙しい場合に、ありがちなグズグズの1つに自己価値の回復行動があります。
怒られるとわかっていて、わざと怒られることをするようでしたら、子どもとの時間や過ごし方などに少し注意が必要かもしれません。
かまって欲しい!という、子どもなりのSOSの可能性があります。
でもなぜ、SOSなのでしょうか。
私たち親からすれば、「子どものことを大切に思っている」という思いは、子どもにも伝わっていることのように思います。
けれど、子どもから見れば仕事で忙しくしていたりや下の子どもにかまっている姿は自分に対する愛情が薄れたように見えるのかもしれません。
自分が大切じゃないのでは?と不安になっていることもあります。
子育てや仕事などで大変かもしれませんが、叱るよりも子どもの目線に立ってゆっくりと声をかけてみるといいかもしれませんよ。
こういう場合は、母親との二人きりの時間を求めていることが多いようです。
「ママは私のこと好きなのかな?」など自己価値の確認をしたいという欲求が根底にあります。
そのため、叱るよりもかまってあげたほうが、問題は収束へと向かいます。
特に、忙しい時に限ってぐずるという子どもは、この傾向が強いようです。

4.親の愛情の確認

子どもは体調が悪かったり…、不安だったり…、それから抱きしめて欲しい時も子どもはグズグズしませんか?
イヤイヤ期は、赤ちゃんから幼児へ脱皮をする狭間の時期といわれています。
つまり、甘えと自立の間で揺れ動いている時期のようです。
私たちも新しいことを始めるとき不安になることがありますよね?
新しい道を進み始めたとき、ふと不安になったとき、

  • きちんと戻る場所があるか
  • 新しいことを始めたけれど、ママは自分のことを変わらず愛してくれているか

成長するにしたがって、照れくささがでてきたり、自分が悪さをしてもなお愛しているといってほしかったり…子どもの中でも小さな駆け引きがでてきます。
(異性に対して「自分への気持ちが本当か?」試した経験がある方なら、この駆け引きについて言及する必要はないと思います)
素直に甘えられず、心のモヤモヤを親にぶつけることで、気分転換を行うことも…。
親にかまってもらうことで自分の居場所を再確認しているようです。

まとめ

ぐずり方がいつもと違うなと思うときは、子どもから特別のメッセージがこもっているかもしれません。
とはいえ、疲れているときはなかなか子どもの目線に立って一緒に考える時間もとれないと思います。
私なんて、この記事を書きながら猛省しています。
体力と時間があるときだけでも、子どもと向き合ってみたいものです。
それでは、イヤイヤ期のお子さんをお持ちのママたちにとって、素敵な育児ライフが過ごせますように!
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参考文献:
0~4歳わが子の発達に合わせた「語りかけ」育児(サリー・ウォード著)
聞いてください子どもの本音(品川不二朗著)