就寝時のあせも対策、どうしてますか?
近頃は急に夏らしい気候になって、まさにあせもの危機と闘う毎日ですね。
新生児からのスキンケア発祥の地を掲げる産院で息子を出産したことを機にあせも0の生活を続けています。
今回は、あせもにならないための日々の対策の中でも、特に就寝中に気を付けたことについて触れたいと思います。
寝るときのあせも予防の5つの対策
これからご紹介する5つの対策をしていれば、起きた時に汗だく、ということはまずありません。
うちの息子が、起きた時に汗だくだったときは、誤ってタオルをかけてしまった時くらいでした。
1.寝ているときはなにも掛けません
掛けたものを蹴飛ばすというお悩みをよく目にしますが、蹴飛ばすのは暑いからです。
暑くない時はちゃんと掛けて寝ていますよ。
どうしても心配で掛けたとき、もし蹴飛ばしていたら掛けなおさないであげてくださいね。
2.上の服のすそは出しておきます(腹巻もしません)
服装の記事でもお話しましたが、熱の逃げ道がないと体に熱がこもってしまいます。
ロンパースなどでお腹を覆うと本当にすぐ体温が上がります。
しかも寝ているときはただでさえ汗をかきやすのです。
お腹を丸出しにしておかなくてもよいですが、手、足ともに大事な熱の逃げ道です。
熱はこもらないようにしましょう。
特に首のない赤ちゃんは注意してください。
3.防水シーツはNGです
通気性が悪いので、熱がこもって汗だくになってしまいます。
おもらしの心配を考えると使いたい気持ちもあると思います。
けれど、残念ですがあせもの対策を考えると使わない方がいいそうです。
4.氷枕にタオルを巻いて頭の下に置く
うちでは昼寝の時によく使っています。
寝入ってすぐは一番体が熱いので、熱が冷めたら氷枕から頭をおろしてしまって大丈夫です。
頭を冷やしてあげると体の熱が冷め、汗が落ち着くのがかなり早い気がします。
冷凍庫に入れておいて、出してすぐ使えるタイプはとても便利ですよ。
5.寝入るまでの間に汗をかいたら、まずは汗を拭き保湿を!
汗を拭くときは濡れタオルやおしりふき等で、なるべくこすらず押さえるように拭きます。
特に汗をかきやすい首筋、背中、ヒジ、ヒザの裏、ワキ、額、おむつのゴム部分を拭いておくとあせもになりにくさが全然違います。
これを怠るとうっかりあせもができてしまうことがあります。
汗を拭くときに、おしりふき(もちろんお口拭きでも)に保湿剤をつけておくと簡単です。
(そんなことしたら起きちゃうよ、という方は)
濡れタオルやおしりふきが温かい方が、冷たくて起きることはありませんよ。
それでもダメなら抱っこしたまま試してみてください。
大変ですが、なかなか起きませんよ。
また、汗で服が濡れていたら取り換えてあげてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
一度、寝るときの環境を見直してみてください。
もし汗だくになったら、すぐシャワーをしてあげるといいです。
(ポイントは汗を流すだけです。)
寝ている間に汗をかいてしまったらなるべく早く拭いて、できるだけ保湿までしてあげてください。(※保湿は顔、首くらいまでは必ずしてあげてください。)
そうすると、その後の肌がかなり違います。
でももし家にエアコンがあって、連日熱帯夜でもないのに、毎朝子どもが汗だくになっているとしたら…
おそらく(1)~(3)どこかに違うところがあると思います。
主に冷えることを心配してそうなっているとは思うのですが、汗をかくのは暑いからです。
ぜひ勇気を出して、寝る時の環境を見直してみてくださいね。
おばあちゃん世代は確かに私たちを育ててきた子育ての経験者です。
けれど、子育ての常識は10年経つと非常識といわれてしまうほど、情報の更新が早い分野です。
世代間のギャップというのは本当に難しいものです。
経験者のアドバイスがすでに過去の常識となり、現在の皮膚科学から考えると非常識となっているものも多いのです。
今回はあせも対策に焦点をあて、世代の考え方の違いにより対策を間違えてしまいそうなものについて、まとめました。
- 世代間で異なるあせも対策の5つの常識とはなにか
- なにが問題なのか
- あせもはなぜできるのか
- ママ世代はどうすればいいのか
この4つについて、みなさんはどう思いますか?
世代間で異なるあせも対策の5つの常識
夏休みに実家・義理の実家へと帰省される方も多いと思います。
そこでこんなアドバイスをもらった方も多いのではないでしょうか?
「絶対に子どもを冷やしてはいけない」というアドバイスです。
でも、
のです。
これから5つの誤解ポイントを挙げていきます。
Point1 就寝中の布団について
× おばあちゃん世代の考え:子どもが寝たらなにかをかけなければ冷えてしまう…
おばあちゃん世代は暑い日中でも、抱っこで子どもの体が汗だくでも、しっかりと布団をかけます。
寝かせた時になにもかけていないのを見つけられたなら、大変。
きっと怒られてしまうでしょう。
でも、その考え方はもう古いのです…。
Point2 服のすそについて
×おばあちゃん世代の考え:お腹がでて冷えてしまうため、上の服のすそはズボンの中に入れます
おばあちゃん世代は本当にお腹を出すのを嫌います。
ママたちがちょっとでも目を離そうものなら、「またお腹出して」と、服の裾をズボンの中に入れられてしまうでしょう。
お腹は手、足ともに大事な熱の逃げ道です。
熱がこもらないようにすることはとても大切なのです
Point3 肌着について
△おばあちゃん世代の考え:汗を吸うために下着を着せましょう
「子どもはすぐに汗だくになり、すぐにあせもができてしまうもの」
と、おばあちゃん世代は考えていますよね?
これ自体は間違いではないのですが、
「あせをかくなら、汗を吸う素材の下着を着せないと、あせもになる!」
というのは、必ずしもそうではありません。
「どうして汗をかいているのか?」
ここを考えると一目瞭然なのですが、
です。
暑いうえにさらに下着を着ると、体内の熱の放出を妨げることになります。
なぜ下着と同じ、綿100%素材のTシャツ1枚ではいけないのでしょうか?
それでなくても暑くてユデダコのようになっている孫に、あせもになるからと下着を重ねて着こませるのはとても酷なことです。
Point4 湯船につかる時間について
×おばあちゃん世代の考え:湯船にしっかりつかって温めましょう(50~100数えるなど)
特にあせもがあるときに体温があがるとかゆみが増すので、温めすぎてはいけません。
うちではお風呂から10分以内に上がります。
実家に行くと毎回ちゃんと温まっているのか心配されます。
温めすぎると脱水しますので、長時間の入浴は危険です。
Point5 入浴後の湯冷めについて
×おばあちゃんたちの考え:入浴後はとにかく早く服を着ないと湯冷めする
入浴後に毎回保湿することの必然性を理解してもらうまでには、時間がかかります。
おばあちゃん世代が子育てしていたころには、誰もしていないことだからです。
体温が落ち着くのを待つのは理由があります。
お風呂上がりで体が熱を放出しているのに、服を着てしまうと熱の逃げ場がなく汗をかきます。
汗でぬれたパジャマでは、おばあちゃんたちが心配する体が冷える状況を作り出してしまうのです。
でもそんな理屈よりも、○人育てたというおばあちゃんの自信が邪魔をして、「早くパジャマを着せないと冷える」と心配されてしまいます。
ここまでご紹介してきた最近のあせも対策はおばあちゃん世代の「常識」とは正反対の方法にみえるようです。
でも本当にそうなのでしょうか?
どうして子どもはあせもになりやすいの?
子どもは新陳代謝が活発で体温が高いので、
そうです。
そして、体表の面積は小さいのに、汗のでる汗腺の量は生まれた時から大人と同じだけあります。
子どもは汗をかいた時、すぐに自分で拭いたりしませんよね。
汗をかいたままの肌がふやけてこすれると、汗の出口がふさがってしまいます。
そうすると皮膚の内側に汗がたまり、炎症を起こしてあせもになってしまうのです。
つまり、あせもの原因は、次の2つです。
- 汗をかくこと
- かいてしまった汗をそのままにすること
ですから、対策としては
- なるべく汗をかかせないこと
- 汗をかいたらなるべく早く拭いてあげること
が大切です。
とてもシンプルな考え方ですよね。
しかしながら、これを実行するのには上でご紹介したおばあちゃんの考えが障害になることもあります。
おばあちゃん世代に理解してほしいこと
ここでもう一度考えてみてほしいのは、どうして人の体は汗をかくのかということです。
答えは簡単です、熱くなった体を冷やすためです。
熱くなりすぎているから、汗をかいて体温を下げる、という働きになっています。
お腹がでていることなどよりも、肌着を着せないことなどよりも、汗をかく方が体を芯から冷やします。
つまり、
でもありますよ。
温めすぎは恐ろしい!
首のない赤ちゃんの手・足・お腹をふさいでしまったらどうなると思いますか?
体に溜まった過剰な熱を手・足・お腹から体外に逃がせません。
体にこもってしまった熱を下げるため、大量の汗をかきます。
広い面積を一気に冷やして体温を下げようとするのです。
そうすると、心配になるほど体が冷たくなります。
一気に体が冷えると免疫力も低下して病気にもなりやすくなるのだそうですよ。
すごく怖いですよね。
さらに、
私たちの子どもの頃よりも、夏場の気温は高くなっています。
熱中症はとても危険ですよね。