連載6【ウイルス性腸炎の正しい対処法】逆効果なことをしていない?

執筆者:松本遥

その方法、間違っていませんか?

1年前は家族がウイルス性腸炎にかかり、本当に大変でした。
初動を間違ってしまったために子どもの体力を奪ってしまったことで、治癒に長い時間を要しました
お子さんが「ウイルス性腸炎になってしまった!」というとき、あなたはどういう風に対処しますか?
実はウイルス性腸炎では、通常の病気の対処法を実践すると、間違った対処になることがあるようです。
子どもを思うがあまりしたことが、逆に子どもの体力を奪う結果になってしまったら悲しいですよね。
今回は、今後のために調べてみた対処方法と
初動を誤ってしまった経験から逆に得た知識をまとめてみました。
(※主に小児科医の先生や看護師さんから聞いたことをまとめています)

吐いてしまったら、次の5つを実践してください!

①吐いたらまず1時間くらいは何も口に入れない!

その後ティースプーン1杯水分をあげて、5分以上様子を見る
吐かないようならもう1杯あげ、また様子を見る
これを繰り返しながら少しずつ量を増やしていく。
なにも飲食しなかったとしても3、4時間はまた嘔吐する可能性があるそうです。
くれぐれも慎重に様子を見ましょう。

②母乳は嘔吐が収まるまで我慢

母乳は飲む量が調整できないので、一度にたくさん飲んでしまい、また吐いてしまいます
病気の子どもが欲しがっているのに、おっぱいをあげないのはとてもつらいと思います。
でも、しっかり水分がとれるようになるまでは心を鬼にして我慢しましょう。
どうしてもという場合は、搾乳して少しずつ与えるという方法もあります。

③脱水が心配でも、少し飲ませるよりは吐かせない方がよい

何度も続けて吐いていると、子どもが心配なあまりなんとか水分を取らせようとしてしまいます。
吐いても少しは飲めているならその方がいいと考えてしまいますが、それは間違いのようです。
飲んで吐いた場合、吐いたものと一緒に胃液も失われてしまいます。
つまり、飲んだ量以上に体内の水分を体の外に出してしまうことになります
「飲んでは嘔吐」を繰り返していると、脱水状態が進んでしまいます
少し飲まなかったからといって、すぐに脱水にはならないようです。
繰り返し吐かせないことの方が大事です。

④♯8000(小児救急医療電話相談)に電話する

休日や夜間など救急にかかるべきか迷ったときは、電話で相談。
年齢や状況によって病院に行くべきタイミングも違います
小児科医師・看護師さんが適切な対処の仕方や受診する病院も教えてくれます。
ページ下に都道府県別の連絡先と相談実施時間を表にまとめています
都道府県によって受付時間が違うので、一度調べておくとよいかもしれません。

⑤病院に行く

嘔吐が収まらない場合は病院に行きましょう。
口から飲めなければ点滴で水分を補給できます。
脱水症状には色々な特徴が言われますが、おしっこがいつも通りでているかが一つの目安だそうです。

わが家の反省点

うちの場合は、
①吐いたらまず1時間くらいは何も口に入れない!
②母乳は嘔吐が収まるまで我慢
③脱水が心配でも、少し飲ませるよりは吐かせない方がよい
という①~③の対処を間違えて、最初に子どもが吐いてから6時間程度で4回も吐いてしまいました。
④の電話相談でようやく間違いに気づきました
ウイルス腸炎の初日晩は①吐いたらまず1時間くらいは何も口に入れない!の方法で何とか吐かずに水分補給ができました。

わが家の失敗点

点滴
うちの子どもは最初は吐いても元気でしたが、吐くたびに弱り…、半日で立ち上がれないように
次の日、朝一番で小児救急にかかり点滴をしましたが、全く元気にはなりませんでした。
一度失った体力は、大人の何倍も戻りにくいようです。
通常の場合ウイルス性腸炎は、嘔吐が収まるまで1、2日のようです。
しかしわが家がかかった日数は、通常の二倍から四倍の4日。
結局子どもは完治するまでの8日間、ほとんど寝たきりになり、計3回の通院と点滴が必要でした。
便も止まり、快方に向かうまでにとても時間がかかりました。
夫は吐き続けすぎてしまい…過換気症候群(過呼吸)になり、動けなくなって救急車を呼ぶはめに…。
家族の中で最後に嘔吐した私は、丸1日絶食して水分のみ。
①吐いたらまず1時間くらいは何も口に入れない!の方法をとりました。
結果、最初に2度続けて嘔吐した以外は吐くこともなく、看病を続けることができました。
もし重症だったらと思うと…家族の看病ができなかったと思います。ぞっとします。
絶対に倒れられなかったので、1週間くらいはお粥ばかり食べていましたが、おかげさまで順調に治りました。

まとめ

ウイルス性胃腸炎に対して有効な薬はないようです。
「脱水を避け体力を消耗しないために水分と栄養補給を十分に」というのが唯一できるケアなのです。
最後には自分の力でウイルスを外に出して治るしかないのです。
ウイルス性腸炎の治癒で最も必要なのは、体力のようです。
子どもの体力は大人に比べて、余りありませんよね。
私は大切な体力を、間違った対処で奪ってしまい、子どもに辛い思いをさせてしまいました。
母親として治療に病気が長引いたのも辛かったですが、間違った初動をとったことがとても情けなく、子どもにも長くしんどい思いをさせたのが申し訳なかったです。
どうかみなさんは吐いた時の対処法を間違えないでくださいね!

小児救急医療電話相談
この表は厚労省発表の「小児救急医療電話相談事業(#8000)について」に掲載の一覧を再編集したものです。

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松本 遥

元舞台俳優の健康・ナチュラル系コラムライターです。俳優としての仕事柄、健康と体の動きの関係の深さに注目してきました。京都の田園広がる中、ナチュラルライフ・子育てを楽しむコラムを執筆しています。早稲田大学在学中は能舞台に、卒業後は舞台俳優として演劇の舞台に。現在は子育ての「舞台」で子どもを追いかけるママライターです。伝統芸能と家庭菜園を愛しています。北海道出身・京都在住