児頭骨盤不均衡で緊急帝王切開の出産体験記~ライター西丸みのり

こんにちは、ハンドメイド作家・ライターの西丸です。
2006年に娘、2011年に息子をそれぞれ帝王切開で出産しました。
今回は、一人目出産時の緊急帝王切開の様子についてお話しします。
初産で、人生初の全身麻酔を体験することにもなりました。

児頭骨盤不均衡で緊急帝王切開の出産体験記

わたしの場合は、「児頭骨盤不均衡」という診断でした。
これは、胎児の頭と母体の骨盤の大きさが釣り合っていないために、経膣分娩が困難な状態のことです。
そしてこれに加えて、へその緒が肩に引っかかっていたことも出産時にわかりました。
頭が大きかったことと、へその緒が絡んでいたことが帝王切開になった主な理由のようです。
その事を聞いたときに改めて、無理に経膣分娩をしなくて良かったと感じました。

帝王切開を受け入れた時

出産予定日当日まで、前駆陣痛を含めて一切陣痛を感じませんでした。
予定日にちょうど検診だったため、内診を受けたときも子宮口の開きは1cmほど。
翌週の40週5日目に再診となった時も、やはりお腹の様子に変化はありませんでした。

腹部のレントゲン撮影の後、医師から聞かされた言葉はそれまで想像もしていなかったものでした。

「外から押しても、骨盤に赤ちゃんの頭が入っていきません。
 胎児の頭が、骨盤と産道に対して大きすぎる可能性が高い。
 推定体重も3kgを超えているので、早く産んだ方が良い」

そう説明を受けて、自然分娩にチャレンジするか、帝王切開にするか選ぶように言われました。
一瞬、頭の中が白くなりましたが、すぐに
 「赤ちゃんに危険が無い方は、やはり帝王切開ですか?」
と、医師に確認しました。
自然分娩を試みても、途中で胎児が危険と判断したら帝王切開に切り替えると言われたからです。

妊娠してからずっと、経膣分娩をすること以外考えてきませんでした。
帝王切開についての予備知識はゼロです。
それでも、自然分娩にこだわらず帝王切開を選んだのは、それが「赤ちゃんにとって、一番安全な方法」だと考えたからです。
娘の産声を聞く、7時間前の決断でした。

タイムスケジュール

最後の診察日当日に、帝王切開での出産を決めました。
幸いにも当日は病院の手術日。専門の麻酔医もいる日でした。
付き添いで来ていた夫を診察室に呼び、医師から状況を再度説明してもらいました。

11時頃から入院のための検査が始まり、夫は自宅に入院のための荷物を取りに帰ります。
お互いの実家にも連絡し、19時頃手術予定と知らせました。

手術待機用の病室に行き、点滴を受けながら待機しました。
そして予定より2時間早く手術は始まり、17時ちょうどに無事出産となりました。

手術、術後の様子

子どもがでてくるまでは、頸椎麻酔で下半身だけ麻酔です。
背中側の腰に注射をしました。
「手術開始から5分ほどで、赤ちゃんがでてきます」と言われていたとおり、
すぐに娘と対面できました。

その後、酸素マスクが取り付けられて全身麻酔がかかりました。
事前に説明されていたとおり、1時間ほどで目が覚めました。
出産した日は、娘は新生児室に預かられ、自分は回復室という部屋に移動しました。
麻酔が切れる痛みか、後陣痛かわからない痛みに唸りながら一晩過ごしました。

手術後も2日ほど、腰に麻酔の針を入れたままで過ごしました。
点滴も4~5日つけたままでした。(入院期間は15日間)

陣痛はどうだったか?

前駆陣痛を含め、出産前はまったく陣痛を感じませんでした。
出産後の後陣痛は帝王切開でもあることを、恥ずかしながらその時始めて知りました。。
産んだその晩は痛みで殆ど眠ることができなかったことを思い出します。

出産前後で実感した「あってよかったもの」

授乳クッション

産院主催の母親学級の時に、助産師さんからアドバイスを頂き病院にも持ち込みました。
お腹の傷に触らないように使うようにして、授乳がとても楽でした。

まとめ

1回目の出産は、何も用意ができないまま病院の指示に従うことで精一杯でした。
自然分娩か帝王切開かを選ばなければいけない状況ではありましたが、
お腹の子の安全が第一と考えて、結論を出すことができて良かったと思います。

執筆:西丸みのり
西丸みのり