それは妊娠をきっかけに発達した乳腺に関係しています。
乳腺が発達することで胸の大きさが変わったり、汗をかきやすい体質になったりすることでお肌トラブルを招いてしまうんですよ。
妊娠中の乳頭の痒み、痒みの原因と対処法3選
現役保健師の金子奈菜絵さんに、妊娠中の胸の痒みの原因や対処法を伺いました。
また胸の痒みを体験した先輩ママに対処法を寄せてもらいましたので参考にしてみてください。
1.妊娠初期(~4ヶ月)
産まれてくる赤ちゃんのために、おっぱいに変化があるのも当然のこと。
妊娠初期の乳頭の痒みは、出産後の授乳に向けて乳腺が発達しおっぱいが大きくなり皮膚が伸ばされます。
その上、ホルモンの変化で肌は乾燥しがちになっていますから、乾燥した肌が伸ばされることで痒みとなって症状が現れます。
しっかり保湿することで伸ばされた皮膚の乾燥を防ぎ、痒みトラブルからお肌を守ることができます。
先輩ママの体験談:妊娠が発覚してから痒かった
温まったり、胸が大きくなったり、乾燥の時期にかゆかったです。
痒みを紛らわすために産婦人科でもらったお腹に塗っても大丈夫なクリームを乳頭の周りに塗って過ごしていました。
(みーみー☆25歳・1歳息子・栃木県在住)
先輩ママの体験談:2人目を妊娠中、胸をふくめ全身が痒かった
私は2人目を妊娠中、胸をふくめ全身が痒くて掻き毟っていました。
特に朝起きた時がピークで、この痒みは出産するまで続きました。
痒くて掻き毟ってしまうので産婦人科の先生に正直に相談して痒み止めの軟膏をもらっていました。
(らくママ36歳・4歳息子・2歳娘・大阪府在住)
現役保健師・金子奈菜絵コメント
【妊娠中の胸の痒みはいつからいつまで続きますか?】
早い方では妊娠初期から乳首に痒みを感じます。
乳首だけに限らず、皮膚のかゆみは対策を取らなければ出産まで続くことが多いです。
「いずれ良くなるかも」と放置しないことが大切です。
2.妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月)
乳腺が発達し大きくなった胸は、今まで使っていた下着でも刺激となり痒みを引き起こしてしまいます。
きつくなった下着が肌を締め付けることで肌を摩擦し刺激してしまうからです。
また妊娠中期はつわりがまだ残っているママも多いでしょう。
締め付けの強い下着をつけてしまうと、胸を締め付けられてつわりが酷くなってしまうことも。
妊娠中の肌着や下着には、肌触りのよい、ゆったりとしたものを選ぶことをおすすめします。
先輩ママの体験談:妊娠6ヶ月頃から痒くなりました
下着が化繊のものだと痒みが強くでました。
痒みは胸が急激に成長して皮膚が引っ張られ薄くなり乾燥するので、よく保湿をしていました。
妊娠線の予防クリームを胸にそのままつけていました。
(NAOママ35歳・4歳息子・新潟市在住)
先輩ママの体験談:妊娠中期から痒みがありました
妊娠中期から後期初めまで痒みがありました。
日焼けしたあとみたいな痒みがあり、掻かないと耐えられないくらい痒かったです。
ふとした時に痒くなっていました。
お風呂上りに妊娠線防止マッサージをする為に使っていたボディークリームを、胸にも軽く塗りました。
そうすると、あんなに痒かったのがウソみたいにいつの間にか消えていました。
(ちよちゃんママ31歳・1歳娘・埼玉県在住)
先輩ママの体験談:妊娠中期から出産する前まで痒かった
妊娠中期~後期、出産する前まで痒かったです。
お風呂に入り温まるとさらに痒みが増し皮がめくれるほどかいていました。
蒸れないように気を付けたり、かくと余計痒みが増すので上からトントン叩いたり夏場は体が冷えない程度に保冷剤で冷やしました。
(みっちゃん31歳・0歳娘・京都在住)
先輩ママの体験談:妊娠5ヶ月に入ってから痒くて大変でした
妊娠5ヶ月に入ってから、臨月までずっと痒くて大変でした。
我慢できない位痒くて、引っ掻き傷を作ってしまう位でした。
何故か朝起きた時や、夜寝る前に痒かったです。
家では下着を着けないで過ごしていました。
きつめの下着を着けると、その後痒くなったからです。
なるべく保湿クリーム等を塗り痒みを誤魔化していました。
(たまごママ26歳・4歳娘・宮城県在住)
先輩ママの体験談:妊娠中期から痒くて引っ掻いてしまうほどでした
妊娠中期から出産するまで、引っ掻き傷が結構できるくらい痒かったです。
温度差がある場所に行くと痒みが増しました。
産婦人科ですすめられた保湿クリームを塗布しました。
冷たいタオルを患部にあてて気を紛らわしたりしました。
(ちーちーちゃんママ37歳・4歳息子・0歳娘・広島県在住)
先輩ママの体験談:妊娠27週あたりから乳頭周辺の痒みが始まった
母子手帳をみたら27週あたりから、私も胸の痒み(乳首周辺)が始まったと記録してありました。
胸の谷間、お腹と続き、乳頭周辺も痒かったです。
特にベッドに横になってた時は意識が痒みにしかいかず、寝ながら無意識に掻いてしまったようで肌がひっかき傷だらけになりました。
妊娠31週までかゆかったです。
ベビー馬油を塗っていました。
赤ちゃんが生まれてからも赤ちゃんに使用することもでき無駄になりませんよ!
油なので、あまり付けると気持ちわるいかもしれません。
お腹など面積の広い範囲は保湿クリームを使いました。
(都葵ママ28歳・1歳息子・静岡県在住)
3.妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月)
安定期に入ったママの体は胸もだいぶ大きくなってきていますね。
妊娠中の胸は乳腺が発達することで血液の循環がよくなり汗を多くかいてしまいます。
胸の痒みの原因として、汗を多くかいてしまうことも考えられます。
汗ばんだ肌を清潔に保ち、入浴後のアフターケアとして保湿クリームを活用することで痒みストレスからママを守ってくれます。
先輩ママの体験談:安定期に入ってから痒かった
いつとは限らず、大体一日中気が付けばかゆかった気がします。
おっぱいを清潔にするように助産師さんに言われたので、入浴時に軽く洗いました。
あまり洗うとお腹が張るので、そっとです。
(ななまま40歳・7歳息子・4歳娘・長野県在住)
先輩ママの体験談:妊娠8ヶ月頃から出産まで痒かった
妊娠8ヶ月ごろから出産までとにかく痒かったです。
お風呂上がりで血行がよくなったときに痒かったです。
産後に母乳をたくさんだせるようにということも兼ねて、乳輪部分がとくに痒かったので乳首マッサージを病院で教えてもらって毎日やっていました。
(ゆうくんママ25歳・7ヶ月息子・愛知県在住)
現役保健師・金子奈菜絵アドバイス
【痒みの原因と対処法】
妊娠後に乳輪や乳頭がかゆくなるのは、産後の授乳に向けて乳腺が急速に発達しているためです。
乳腺が急速に発達すると乳房が大きくなり、皮膚が延ばされるため、乾燥したり刺激を受けやすくなります。
対処法としては
- 痒みがでてきたら、綿100%のゆったりしたブラジャーに変える
- 乳頭や乳輪を保湿する(馬油やワセリンなど、低刺激のものがおすすめです)
などがあります。
乳頭や乳輪が痒く、掻き壊したままお産になってしまうと、そのあとの授乳で痛みがでるなど大変な思いをします。
痒みがでたらすぐに対策を取るようにしましょう。
痒すぎて傷ができてしまったり、ジュクジュクしてきた場合は、皮膚科か産婦人科で塗り薬や飲み薬をもらった方が、早くきれいに治ります。
おすすめなクリーム:
まとめ
妊娠中のママの体は、出産後の授乳に備えて乳腺が発達しおっぱいが張ってきます。
乳腺の発達で血液の循環も良くなり代謝が活発になるため、妊婦さんは妊娠前に比べて体温も高くなります。
妊婦さんの汗っかきは、その体温の高さからきているんですね。
汗をかいたり、胸に合わない下着を着けていることで、擦れて摩擦し肌への刺激となり痒みに繋がります。
しかし痒みなどの肌トラブルは未然に防ぐことや緩和することができます。
お肌を清潔に保ち、自分の胸に合った肌に優しい素材の下着を着けること。
妊娠中のママの体の変化全てが、可愛い赤ちゃんに会えるための準備です。
痒みストレスでマタニティーライフを憂鬱に過ごすことは悲しいですよね。
胸の痒みに悩まされる前に痒み予防ケアすることをおすすめします。