妊娠中の風邪・発熱!保健師が教える赤ちゃんへの影響・受診する病院について

軽い風邪でも、早い段階で病院を受診するのがベストです。

助産師

この記事では、
・胎児にはどんな影響があるのか
・妊婦さんが病院を受診する目安
・何科に受診すればよいのか
について保健師の立場からアドバイスを行っています。

妊娠中に発熱した場合、胎児への影響は?

胎児への影響
妊娠中に風邪を引くと、自分の体調はもちろん、赤ちゃんへの影響も気になりますね。
特に高熱がでると、お腹の赤ちゃんは大丈夫だろうか?と不安になると思います。
風邪の代表的な症状が、赤ちゃんへ与える影響について確認してみましょう。

1.高熱

妊娠中の高熱

助産師

胎児への影響はないと考えられています。 ママの体温が上がれば羊水の温度も上がり、赤ちゃんの心拍数も上がります。 赤ちゃんの負担を減らすためにも、なるべく早く解熱するように対策を取りましょう。

 

ただし、40度以上の高熱が3日以上続く場合は、胎児への影響もでてきてしまいます。

2.咳

咳
咳が原因となってすぐに流産や早産が引き起こされるわけではありません。

注意咳をすると、腹圧といって、お腹に圧力がかかります。
そのため、ひどい咳が続くと、お腹が張りやすくなったり、早産につながることもあります。
妊娠中には処方できる咳止めの薬は少ないのですが、それでも必ず医師に相談し、薬も含めた治療を受けましょう。

 

3.下痢

下痢
多少お腹がゆるいくらいでは、赤ちゃんへの影響はありません。

注意
1日に何回も水のような下痢がある場合は、腸の動きが刺激となって子宮が収縮し、お腹が張りやすくなったり、早産へつながることもあります。
食中毒など、下痢止めを使うと治癒が遅れることもあるので、安易に市販の下痢止めを使用するのは止めましょう。
必ず医師に相談して処方薬をもらうようにしてください。

 

受診の目安は?

軽い風邪(微熱、軽い咳や鼻水など)なら、しっかりと体を休めて、栄養を取ることで経過をみても良いでしょう。

注意しかし、症状が2、3日経っても軽くならない場合や、38度を超える高熱がでた場合、皮膚や口の中に発疹などの異常がある場合は受診しましょう。

 

受診する科は?

何科にかかる?
妊娠中の風邪は、かかりつけの産婦人科を受診するか、近くの内科を受診するか、迷う方も多いでしょう。
最も理想的な選択肢は、産婦人科がある病院の内科です。
総合病院で出産予定の方は、同じ病院の内科にかかるとカルテの共有もできて安心です。
そうでない場合は、内科、もしくは産婦人科のどちらかということになります。
※喉の痛みやひどい鼻づまりの場合は耳鼻咽喉科ということもあります。

まず、現在かかっている産婦人科に相談し、主治医の指示を仰ぎましょう。
症状次第では、「近くの内科でもいいですよ。」とアドバイスをもらえます。

受診の際に気を付けて欲しいこと

内科や耳鼻咽喉科など、産婦人科以外を受診する際は、必ず診察の際に妊娠中であることを伝えてください。
妊娠中でも飲めるお薬を処方してもらいましょう。
できれば、診察前に一度
質問してみる
電話で確認してみるといいですね。

こんな時は、産婦人科にかかりましょう

お腹の張りなど、気になる症状がある場合は、迷わず産婦人科を受診しましょう。

注意点

産婦人科は、待合室に他の妊婦さんや赤ちゃんもいるので、風邪が広がらないように注意しなければいけません。

受診前に電話で症状を伝え、受診してよいかどうか、受診する際の注意点などを確認することが必要です。

助産師

もし受診をする場合は、しっかりマスクを着用し、咳やくしゃみがひどい場合は、どこで待てばよいかを受け付けの人に確認しましょう。 妊娠中の風邪は、妊娠していない時と比べ、お薬1つ・受診先1つにしても判断が難しいことが多いもの。 とにかく「悪化させない」ことを最優先に、早めに動くことを心がけてくださいね。