【エコー写真とイラストで助産師が解説】妊娠9か月のおりものの変化・息切れ・動悸の理由とおなかの赤ちゃん

出産まで残り2か月ほどになりましたね。妊娠9か月になると子宮底は妊娠期間中で最も高くなります。

子宮が内臓を圧迫するので、心臓、肺、胃腸などにマイナートラブルが多くでるのが妊娠9か月のこの時期です。ママにはつらい時期ですね。

気を付けて!妊娠9か月は子宮の圧迫がつらい時期

妊娠9か月はおなかの重苦しさと出産に対する不安感などで、気持ちも落ち着かないかもしれません。

子宮底が下がる妊娠10か月に入れば、胃腸症状や動悸(どうき)・息切れは落ち着くので。もう少しの辛抱ですよ。
ママの健康と赤ちゃんの成長のために気を付けることを見ていきましょう。
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1.妊娠9か月のママの体はどう変化するの?

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妊娠9か月は妊娠32週から35週までの期間です。出産が近づきおなかの張りが多く起こるようになります。

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子宮がみぞおちまで上がってくるので、胃が押し上げられてむかつきが起こります。心臓や肺も圧迫されて、動悸(どうき)や息切れが感じられます。

大きくなった子宮の影響で膀胱(ぼうこう)も狭くなり、ほとんどのママが頻尿・尿もれを経験します。おなかを支える足にもマイナートラブルもでるでしょう。

では、この時期に起こりやすいマイナートラブルを詳しく見ていきましょう。

妊娠9か月になるとお腹がカチカチに張る!大丈夫?

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ママの体が出産に備えていることが原因で、おなかの張りの回数が増え、おりものの量も増えてきます。

おなかの張り

おなか全体が、キュッとしまるように張りやすくなります。お産に向けた準備として、不規則に張りを繰り返すようになることもあります。

おりものの量が増える

出産が近づき、おりものの量が増えてきます。色や量をチェックしましょう。血が混じったらおしるし、さらっとしているときは破水の可能性もあります。いつもと違うと感じたらかかりつけの産科医に相談してくださいね。

妊娠9か月で子宮底の位置が高くなるとこんなトラブルが!

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子宮底の位置が高くなるので、心臓、肺、胃が圧迫されます。

むかつきなどの胃腸症状

むかつき、吐き気など、つわりと同じような胃腸症状が再び現れます。胃が子宮に圧迫されているので、1回に食べる量を減らし、1日6回くらいに分けて食べるといいでしょう。初期のつわりのような「食べたいものを食べたいときに食べる」のは止めましょう。高カロリーで消化が悪い食材やメニューは避けてください。

動悸(どうき)・息切れ

子宮が心臓や肺を圧迫するので、胸がドキドキする「動悸(どうき)」、息が苦しくなる「息切れ」が起こりやすくなります。疲れたら横になって休みましょう。

尿漏れは私だけ?子宮が大きくなるとこんなトラブルも始まります

子宮が大きくなったので、膀胱(ぼうこう)を圧迫して頻尿・尿もれが起こります。足のつけ根の痛み、便秘、足がつる、むくむ、静脈瘤(じょうみゃくりゅう)なども、大きくなった子宮の影響です。

頻尿・尿もれ

膀胱(ぼうこう)が圧迫されて狭くなるので、頻尿・尿もれになります。尿道が圧迫されて広がっているところに尿がたまると尿路感染症になりやすいので、こまめに排尿しましょう。残尿感や排尿時の痛みがあるときは受診してください。

足のつけ根の痛み

足のつけ根や恥骨のあたりが痛くなることがあります。

静脈瘤(じょうみゃくりゅう)

血管のこぶ(静脈瘤)が、ふくらはぎ、太もも、外陰部などにできることがあります。

足がつる

足がつる(こむらがえり)が起こりやすくなります。つる場所は、ふくらはぎや太ももなどです。

むくみ

足のむくみは、寝るときに足の下にクッションなどを入れて、足を高くして寝ると改善されます。手のむくみには、グーとパーを交互に繰り返す、入浴時にマッサージをするなどをおすすめします。

便秘・下痢

腸の働きが悪くなるので、便秘や下痢になってしまうママが多い時期です。腸の働きを整えるには、乳酸菌摂取と散歩の習慣をおすすめします。

では、妊娠9か月を元気に過ごすために取りたい栄養素を見ていきましょう。

特に気をつけて取りたい栄養素

胃が圧迫されて1回の食事量が入らなくなるので、いつもの半分量を6回に分けて食べましょう。食事量が足りないと、大きくなった赤ちゃんに栄養が十分行き渡りません。

反対に、高カロリーのものを食べ過ぎて急に体重が増えると、産道が狭くなり難産になることがあります。妊娠後期の食事バランスを目安に、いろいろな食材を取り入れて、適量のカロリーを取るようにしてください。塩分は控えめに。
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貧血予防

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  • 鉄分
  • レバー、貝類、ほうれん草、など。

  • 鉄分の吸収を助けるもの
  • 動物性タンパク質、酢、ビタミンC

  • 葉酸
  • ビタミンB12と一緒に造血作用にかかわる働きをします


便秘予防

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  • 乳酸菌
  • 食物繊維

がんこな便秘になってしまったときは、消化の良いものを。


便秘は産道を狭くしてお産の進みを邪魔するので、便秘がひどいときは産院で便秘薬を処方してもらうとよいでしょう。

むくみ対策におすすめな栄養素は?

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  • カリウム
  • 野菜・果物
  • など

貧血や産後の授乳に備えて葉酸サプリメントを取り入れる際は、ビタミンB12やビタミンCなどが入っているものをおすすめします。


妊娠9か月に気を付けたいこと

37週(10か月の2週目)までは赤ちゃんをおなかで育ててあげたいというのがママたちの願いではないでしょうか?そのためにママが今できることは、食事バランスに気をつけ、散歩などで体を動かすこと。規則正しい生活を送りまょう。

疲れたら横になって休み、おなかの赤ちゃんに話しかけてのんびり過ごしてくださいね。出産が近づいたからといって出産のことを心配してばかりでは、血流が悪くなり赤ちゃんに酸素や栄養が届きにくくなります。ママは心配せずリラックスして赤ちゃんに酸素と栄養を送ってあげましょう。出産になれば医師や助産師さんが上手にリードしてくれるので大丈夫ですよ。