妊娠1か月の行動で胎児の先天性リスクが高くなる?受精から着床までイラストで紹介!

妊娠1か月は、最終月経の開始日からの2週間と受精・着床が起こる2週間を合わせた4週間です。胎児の発生週数とは2週間のずれがあるため、ちょっとわかりにくいですね。

助産師
妊娠による体の変化はまだ少ないので、気づかずに過ぎてしまうママが多いのです。生理が遅れて妊娠かも?と思うころは、すでに妊娠2か月に入っていますよ。
201611_受精から着床まで

助産師
気づかずに過ごすママが多い妊娠1か月が、実は赤ちゃんの健康に大きな影響を与えます

例えば、妊娠前のママの体型が「やせすぎ」の場合、赤ちゃんが将来成人病になる確率が高くなります。

妊娠初期の女性
このころに赤ちゃんのためにしてあげたほうがいいことはありますか?
助産師
「葉酸」という栄養素を早くとってあげることが大切です。妊娠1か月前から妊娠初期にかけて十分取っておかないと、赤ちゃんの先天異常リスクが高くなります。具体的には神経管閉鎖障害といわれる先天性のリスクが高くなってしまいます。
どんなものか知りたい方は、他の記事で説明をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

神経管閉鎖障害(無脳症)についての記事を読む

気を付けて!妊娠1か月は赤ちゃんの臓器形成期

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妊娠に気づく前からママと赤ちゃんの健康を守るために、やっておくべきことがたくさんあるのですね。では、妊娠前と妊娠1か月のママの体調や気をつけたいことを見ていきましょう。
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妊娠1か月のママの体はどう変化するの?

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産科勤務経験のある保健師
妊娠2週の初めに排卵があり、受精すると受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮を目指します。

受精から約6日かかり子宮に移動すると、そこで着床して妊娠が成立します。妊娠成立は、妊娠1か月の2週の終わりから3週初めのできごとなのです。

妊娠すると、赤ちゃんを守る「胎盤」の元となる絨毛(じゅうもう)がつくられます。hCGというホルモンが出始めます。妊娠検査薬はこのhCGに反応するようになっています。

産科勤務経験のある保健師
妊娠反応が陽性になるのはhCGが十分出る4週以降(妊娠2か月)で、妊娠1か月では陰性判定が出ることが多いです。

検査をしても陰性と出てしまうことがほとんど。

助産師
大切な時期なのに、妊娠1か月で気づくママは少ないのです。人によっては乳頭の痛み、胃もたれやむかつきなどから気づくこともありますよ。
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では、どんなマイナートラブルを起こしやすいか見ていきましょう。

  1. 妊娠検査薬でフライング検査をしていい?看護師が薦めたい陽性判定が出る前にしておきたいこと
  2. おりものがないのは妊娠超初期のサイン?助産師が教える妊娠検査のタイミング
  3. フライング妊娠検査の判定結果は正しいの? 判定線が出たら妊娠初期症状がなくても妊娠している!?

妊娠1か月のマイナートラブルの原因1.ホルモンの影響

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妊娠3週目に受精卵が着床すると「エストロゲン」「プロゲステロン」というホルモンが分泌されます。

助産師
エストロゲンとプロゲステロンは妊娠維持ホルモンです。子宮の壁(平滑筋)が伸びやすいように筋肉をゆるめてくれるホルモンです。

でもその影響で、同じ平滑筋でできている胃腸の働きがにぶってしまいます。このころ胃腸の調子が悪いと感じるのはそのせいです。

胃腸症状

ホルモンの影響で胃の働きがにぶり消化が悪くなるので、胃もたれ、胃のむかつき症状を感じることがあります。

助産師
妊娠に気づかないと、胃の病気かな?と思ってしまうでしょう。
妊娠を希望しているママは、胃腸症状があっても市販薬を飲むのは控えましょう。

助産師
胃腸症状がつらくて病院を受診するときは、妊娠の可能性があることを必ず伝えるようにしてくださいね。

乳頭の痛み・違和感

妊娠初期の女性
おっぱいも少し大きくなったんですが、妊娠と関係はありますか?
助産師
妊娠しているとホルモンが授乳の準備を少しずつ始めていくので、乳房も大きく発達し始めます。

ホルモンが働いて授乳の準備を始めるので、乳頭にチクチクとした痛みや違和感が出ることがあります。

妊娠1か月のマイナートラブルの原因2.葉酸不足

妊娠初期の女性
葉酸という言葉は聞いたことがありますが、妊娠期になぜ必要ですか?
助産師
ママが摂取する葉酸が不足すると、胎児の細胞分裂がうまくいきません。特に脳や神経の発達に悪影響が出てしまいます。

赤ちゃんの体の各器官がつくられる時期なので、先天異常・形態異常や流産などのリスクが高まってしまうんですね。

胎児の先天異常

妊娠1か月には、受精卵がどんどん細胞分裂して体の器官のもととなる細胞ができてきます。その細胞分裂を支える栄養素が葉酸です。

助産師
最初にできるのは脳や脊椎の元になる神経管なので、妊娠初期に葉酸が不足すると神経管閉鎖障害の発症リスクが高くなってしまいますよ。
妊娠初期の女性
神経管閉鎖障害ってどんなものですか?
助産師
脳や神経の発達に先天性の障害が出てしまうものです。具体的には無脳症などがあります。
脳がない赤ちゃんなので、お腹の中でなくなってしまったり、出産しても数日も生きられないんです。

そうしたリスクを減らすためにもちゃんと葉酸をとりましょう。

妊娠初期に必ずとりたい栄養素

  • 葉酸
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葉酸はビタミンB群の一種で、細胞分裂に欠かせない栄養素です。

この時期のママにおススメしたい葉酸サプリはどれ?


























実際に飲んでいたママたちの口コミを見たい方はこちら↓

取りすぎないようにする栄養素

  • ビタミンA

妊娠初期にビタミンAを取りすぎると、形態異常の障害が起こりやすくなるので気をつけましょう。ビタミンAが入ったビタミン剤やビタミンAが豊富なうなぎなどの食べ過ぎを避けるようにします。

妊娠前から気をつけたいこと

妊娠前から妊娠1か月まで気をつけたいことを見ていきましょう。妊娠する可能性がある女性は、日頃から気をつけていたいですね。

妊娠1か月に気をつけたいこと1.やせすぎ・ふとりすぎを避ける

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妊娠初期の女性
私は痩せすぎているかもしれません。
産科勤務経験のある保健師
妊娠前にやせすぎていたママからは、低出生体重児が生まれる割合が高くなります。低出生体重児は、将来、糖尿病などの成人病になりやすいので気をつけましょう。
妊娠初期の女性
太り過ぎの場合はどうですか?
産科勤務経験のある保健師
ふとりすぎのママは、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群になりやすいので妊娠前に体重コントロールを心がけてくださいね。

妊娠1か月に気をつけたいこと2.飲酒・喫煙

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タバコのニコチン・タール、お酒のアルコールは流産や胎児の先天異常などを引き起こします。

産科勤務経験のある保健師
妊娠を希望しているママとその御家族は、禁酒禁煙を早めに心がけましょう。いつおなかに赤ちゃんが宿っても大丈夫な環境を整えてあげたいですね。

妊娠前からしておくと良いこと

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助産師
まずはママが心身ともに健康的に過ごすことを心がけてくださいね。
さらに、胎内感染の予防は妊娠前にしかできないので、ぜひ忘れずに済ませておきたいものです。

食事バランスを整える

栄養バランスの良い食事を心がけて、野菜を多めに、主食・副菜・主菜・乳製品・果物などいろいろな食材を取り入れましょう。ママが取った栄養素が赤ちゃんの体の元になっていきます。
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散歩などの軽い運動習慣

妊娠出産・子育てには体力が必要です。日頃から、散歩などの軽い運動を生活に取り入れましょう。

産婦人科勤務中の看護師
血行も良くなり、ストレス発散にも役立ちます。

感染症の検査と予防接種

助産師
風疹(ふうしん)、みずぼうそう、トキソプラズマなどの感染や抗体検査をしましょう。妊娠中に感染すると、胎内感染で赤ちゃんに先天異常が起きてしまいます。抗体がない場合は予防接種をして、妊娠に備えます。

妊娠1か月のママの体の変化まとめ

妊娠1か月は、最終月経の開始日から、受精卵が子宮に着床して妊娠が成立するまでの時期です。体調の変化はわずかなので、ほとんどのママは気づかずに過ごすでしょう。

ママが知らないうちから、受精卵は休みなく細胞分裂を繰り返し、どんどん成長しています。そのため、妊娠を希望しているママは、日頃から生活を整えることが大切です。健康的な生活と十分な栄養を心がければ、自然と赤ちゃんの成長を支えることができるからです。

助産師
やせすぎもふとりすぎも妊娠中に問題が起きる割合が高くなるので、妊娠前の体重コントロールを。栄養バランスのよい食事と、葉酸サプリメントも取り入れることをおすすめします。

赤ちゃんの胎内感染を防ぐために対策が取れるのは妊娠前だけです。できるだけ早く受診して抗体検査と予防接種を済ませてくださいね。後悔しない妊娠1か月を過ごせますように。
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ABOUTこの記事をかいた人

育児・医療ライター 鈴木真理子

病院・子育てに関する記事を執筆中のライターです。 子育て歴は約20年。子どもたちと過ごしてきた、大変だけど楽しい日々を思い出しながら書いています。 子どもたちとは、絵本をたくさん楽しみました。 今は、私自身も児童文学を読むのが好きです。千葉県在住。