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妊娠7か月のお腹の特徴とお腹の赤ちゃんの成長を見てみましょう
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横になって休む時間と運動時間とのメリハリを付けて過ごすことが妊娠後期に快適に過ごせるかどうかのカギとなります。
1.妊娠7か月のママの体はどう変化するの?
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変わるのはお腹の大きさだけではありません。赤ちゃんの血液をまかなうため、ママの体内を循環する血液量が増えます。送り出す血液量が増えることで、妊娠前に比べ心臓に負担がかかります。
心臓から送り出される血液量が増えると血圧が上がりそうだと感じる方もいるでしょう。でも安心してください。
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では、どんなマイナートラブルを起こしやすいか見ていきましょう。
妊娠7か月の胎児は約1キロに!妊娠24週~妊娠27週の赤ちゃんの成長と妊婦が避けたいこと妊娠7か月のマイナートラブルの原因1.ホルモンの影響で骨盤関節などが緩む
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骨盤が不安定になって腰などに負担がかかり痛みが出やすくなります。腰回りの筋肉がかたくなっていると、更に痛みが増します。
授乳中の湿布に注意!授乳期に使える湿布と腰痛・肩こり対策お腹が大きくなってくることで引き起こされる腰痛
お腹が大きくなることで、重心がずれ腰痛になりやすいので、腰に負担をかけない姿勢を取ることを心がけましょう。腰回りの筋肉を動かすストレッチなどもするといいですよ。
妊娠7か月のマイナートラブルの原因2.お産に対する不安・ストレス
出産の時期が近づいてくると、出産の不安がストレスとなって頭痛を起こしやすくなります。母親学級などに参加してお産に対する不安を解消し、同じ立場の妊婦さんと交流すると気持ちが楽になりますよ。
頭痛
またこのころの頭痛についてはストレスだけが問題ではありません。
重たくなるお腹・乳房を支えるために、背中や肩・首の筋肉が張ってしまう、緊張性頭痛と呼ばれるタイプ
の頭痛が妊娠中期にはなりやすいようです。頭痛になったときは横になって休み、ゆったりとした気持ちで過ごせるようにパパにも協力してもらってくださいね。
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妊娠7か月のマイナートラブルの原因3.乳房が大きくなる・姿勢の変化
乳房が大きくなり、それを支える肩や背中の筋肉が緊張すると肩こりになります。
肩こり
おなかや乳房が大きくなると肩こりが起こりやすくなります。肩甲骨まわりの筋肉を伸び縮みさせるエクササイズや、ツボ押し、湿布薬などで対処しましょう。
炎症を抑え、痛みを軽くする成分は「消炎鎮痛成分」と呼ばれます。種類によっては、妊娠中や15歳未満の子供への使用を禁止されているものがあります。具体的に「フェルビナク」や「ボルタレン」という痛み止めの成分は、胎児の心臓に影響を及ぼすことがわかっています。「フェルビナク配合」と書かれた湿布を見かけることは多いと思いますが、妊娠中は使ってはいけない!と覚えておきましょう。
妊娠中・授乳中でも湿布を使いたい!妊婦の使えない湿布・母乳へ影響のない湿布
妊娠7か月のマイナートラブルの原因4.胎児への供給などで血液量が増える
胎盤ができたことで赤ちゃんの血液のもとを送るようになり、ママの血液量が増えます。そのため、心臓の働きが増して動悸(どうき)がします。
動悸(どうき)・息切れ
階段を上がったときなどに、心臓のドキドキを強く感じることや、息が切れることがあります。そんなときは、ゆっくりと深呼吸をしましょう。
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妊娠7か月のマイナートラブルの原因5.おなかが大きくなる
大きくなった子宮の圧迫によって横隔膜が押し上げられ、肺の体積が減るために息切れを感じます。
腹式呼吸ができなくなり胸式呼吸になるので、呼吸をしにくいと感じることもあります。
また、おなかが大きくなることで、おなかの肌の真皮が裂けると妊娠線が出ます。
妊娠線ができる
おなかがどんどん大きくなる妊娠7か月以降は妊娠線ができやすくなります。特に乾燥しやすい時期は気を付けてください。おなかの皮膚が乾燥と引っ張られることで真皮が裂けて線が入ってしまいます。
オイルやクリームを塗って、やさしくマッサージし、肌を柔らかい状態にたもちましょう。
【妊娠線ができなかった人が選んだランキング】妊娠線クリーム5選!妊娠線予防クリームの正しい選び方
【妊娠線ができなかった人が選んだランキング】妊娠線クリーム5選!妊娠線予防クリームの正しい選び方4.妊娠7か月の過ごし方で気をつけたいこと
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大きくなった子宮は肺や心臓を圧迫するので、息切れや疲労感がすぐにでるなど体力面でも変化を感じるころでしょう。後期に入るとお腹の重みが鼠径部(股の間・股関節)を圧迫し、足がむくみやすくなります。塩分糖分の取りすぎや胎児への栄養バランスを考えた食事が大切です。
妊娠中のむくみで足がパンパンで靴が履けない!楽にむくみ改善できる8つの方法厚労省のガイダンスをもとに妊娠7か月に摂りたい栄養素をご紹介!
厚生労働省は、妊娠7か月まで妊娠中期の食事バランスを推奨しています。
産院から体重の増加を厳しく注意されている時期だと思います。厚生労働省の考えでは、主食を中心として適量のエネルギー摂ることをすすめています。次に多く取りたいのは、副菜の野菜・海藻・きのこ類です。
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(ただし、食事からの実際に体に取り込むことのできる葉酸の量は、野菜に含まれる葉酸の数値の50%以下と低いことには注意してください。厚生労働省は葉酸サプリメントなど吸収率が高い栄養食品からの摂取をすすめています。※葉酸サプリにも正しい選び方があります→正しい選び方をチェックする)
次が主菜のタンパク質です。魚・肉・卵・大豆製品をバランスよく取りましょう。
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5.妊娠7か月にしておきたいこと
このころのお腹の赤ちゃんは活発に動いて体の発達を促しています。胎動が強くなっているのを実感するでしょう。
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名前が決まっていれば、赤ちゃんの名前を呼んで話しかけることもできますね。
秋生まれ(9月・10月・11月生まれ)の赤ちゃんの準備と子育ての注意点1.赤ちゃんの名前を考え始める
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名前が決まっていれば提出することができるので、早めに考えておくとあわてずに済みます。
性別を聞きたい場合は、主治医にたずねてみましょう。男の子のママはもっと早い段階で性別を教えてもらったかもしれませんね。女の子もそろそろ超音波検査で性別が分かる時期になります。
2.妊娠出産・育児に関してもらえる助成金の下調べ
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その一部をあげると、
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出産育児一時金
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児童手当
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乳幼児の医療費助成
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医療費控除(確定申告)
などです。
出生届のときに一緒に提出できるものは用紙を準備しておくと、産後に役所へ行く回数が減らせますよ。
妊娠8か月のお腹の赤ちゃんの成長をエコー写真とイラストで解説
妊娠8か月のお腹の赤ちゃんの成長をエコー写真とイラストで解説妊娠7か月のママの体の特徴・まとめ
妊娠7か月に入り、妊娠中期も終わりに近づきました。赤ちゃんが順調に大きくなることで、ママにマイナートラブルが幾つかでることはやむを得ません。無理をせずうまく付き合って行きましょう。
これから出産が近づいてきますが、ママがリラックスして過ごすことがとても大切です。母親学級に参加してリラックスする方法を学び、同じころ出産するママ友と不安を打ち明けあうなどすると、気持ちが前向きになりますよ。
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