初期症状がなくなっても大丈夫な場合とは?
出血については少量の出血は妊娠初期ならよくあることです。妊娠初期は子宮の粘膜が充血しやすいので少しのことで出血をおこします。様子を見て、落ち着くようなら問題ないでしょう。
また妊娠初期は、流産ではなくても基礎体温が下がることがあります。ストレスや睡眠不足、外気の気温差、またホルモンバランスの崩れから引き起こされます。一旦下がっても1~2日で高温期に戻るようなら問題ありません。しかし、そのまま低体温を維持してしまうようなら注意が必要なので医師へ相談する必要がでてくるでしょう。
助産師
つわりや胸の張り、下腹部痛などの妊娠の初期症状がなくなっても、実際に胎児がどうなっているかは、はっきりとはわかりません。流産の兆候として確かに初期症状がなくなることを感じる人は多いですが、感じ方は人それぞれなので流産しているかどうかは断定はできません。早期流産の稽留流産は流産していても初期症状が続くことがあるので、症状のあるなしで妊娠が順調にすすんでいるかはわからないのです。
どんな症状がでたらすぐ病院にいったらいい?
助産師
出血と下腹部痛が同時に起きはじめたらすぐに病院へ向かいましょう。出血か下腹部痛、どちらか一つなら妊娠の初期症状にはいります。しかし同時に起きたら流産の可能性が高いです。流産が起きてしまうと残念ながら妊娠を維持していくことはできません。
12週未満に起きる早期初期の流産は胎児の染色体による問題によるところが大きいです。母体に何か問題があるわけではなく、また何が悪かったなどの原因も特にありません。自然淘汰された、産まれてくる力がなかった赤ちゃんだったということになります。
流産した後、子宮が回復すればまた問題なく妊娠をすることができる場合が多いです。次の妊娠は医師の支持に従って、焦らずにすすめていきましょう。
参考:
(※1)日本産科婦人科学会 切迫流産、流産
(※2)日本人食事摂取基準(2015年)
(※3)神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について(2000年)