妊娠超初期の下痢・出血が続く理由と50人の体験!今すぐしたいことは?


妊娠初期に下痢になってしまい、「お腹の赤ちゃんは大丈夫?」と心配な方もいるかと思います。

助産師

下痢以外には特に症状がでていないという場合は、心配しすぎる必要はありません。妊娠初期のホルモンバランスの乱れによる下痢は生理的なものです。お腹の赤ちゃんの命にかかわるような危険性はないので安心してくださいね。

ただ、下痢症状の他に、激しい腹痛や出血が見られる場合は注意してください。流産を含めた、何らかのトラブルが発生している可能性があります。早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

要注意なのはどんな症状?

妊娠初期の下痢の多くは、ホルモンバランスの乱れから起きている生理的な症状です。つらい症状ではあるのですが、お母さんや赤ちゃんの命には別状はありません。
しかし、以下のような症状がある場合は注意が必要です。

  • どんどん痛みが激しくなってくる
  • ズキズキとした強い痛みがある
  • 継続的に腹痛が続く
  • 生理と同じくらいの出血がある
  • 血の塊がでている
  • 体温が低下している

助産師

下痢とともに、強い腹痛や出血が見られる場合は、流産などのトラブルである可能性があります。早めに医療機関を受診してくださいね。

着床出血とそれ以外の出血の違いは?

着床出血の色や量には個人差があり、人によっては生理のような鮮血がでてくることもあります。時期的にも、着床出血は生理予定日の数日前~当日の期間に起こるため、生理と区別がつかない!という方も多いかもしれませんね。

一般的には、着床出血の血の量は生理よりも少量で、期間も2~3日と短期間で終わることがほとんどです。また、色も茶褐色であったり、おりものに血が混じって色がついた程度であることが多いです。

助産師

鮮血が日を追うごとにたくさんでるようになったり、1週間以上出血がつづくような場合は、着床出血以外の出血である可能性が高くなります。

市販薬は飲んでも大丈夫?

妊娠初期に下痢や出血があっても、なかなか病院に行く時間が取れない場合もあるかもしれません。症状をやわらげるために、市販の薬を飲みたくなることもあるでしょう。
しかし、妊娠初期は、胎児の中枢神経や心臓、手足、耳や目などが形成される大事な時です。とくに妊娠4週~妊娠10週までは、胎児が最も薬に敏感な時期であると言われているんですよ。

助産師

お母さんが薬を服用すると、その成分は血流にのってお腹の赤ちゃんにも送られていきます。妊娠初期に市販薬を服用することは、お腹の赤ちゃんに思わぬ悪影響を及ぼす可能性がありますよ。
症状がひどい場合でも市販薬の服用はできるだけ避けて、医師による診断・投薬を受けるようにしてくださいね。

食べ物や飲み物はどんなものを選べばいいの?

下痢の症状がでている時は、体から水分が排出され、体内が水分不足に陥りやすくなっています。脱水症状が進むと、血液がドロドロになったり、命にかかわる症状につながることもあります。

助産師

胃腸に負担がかからないよう、常温または温かい飲み物を、少量ずつこまめに摂取するのがおすすめです。
妊娠中は、カフェインやアルコールは避けなければなりません。水分補給は、水や白湯、ノンカフェインのお茶、お味噌汁などで行いましょう。

食べ物についても、胃腸に負担がかからないことを第一に考えてくださいね。刺激物や冷たすぎるようなものは避けましょう。うどん、スープなどの温かくて消化のよい食べ物を、よく噛んで少量ずつ食べましょう。食べる回数も、一日3回にこだわらず、5~6回などに増やして少量ずつ食べることもおすすめです。

どんなふうに過ごしたらいいの?服装は?

助産師

体が冷えると下痢が改善しにくくなります。冷えを防止するために、服装を選ぶときには以下のようなポイントをおさえるよう心がけましょう。
  • 締めつけのすくない服を選ぶ(締めつけがあると、血行が悪くなり、冷えが進行する)
  • 首元、手首、足首の露出を抑える

また、緊張が続いたり、疲れが溜まったりすると自律神経が乱れ、冷えも進行しやすくなります。毎日の生活では、リラックスしてゆったりと過ごすとよいですね。

仕事や育児家事でどうしてもイライラしてしまうときには、少し時間をとって深呼吸してみましょう。部屋の中を少し歩き回るだけでも、血行がよくなり、リフレッシュできますよ。無理にならない範囲で、ストレス解消に努めてみてください。

どんな症状がでたら病院に行けばいいの?


妊娠初期の下痢や出血は心配のないものも多いのですが、以下のような症状がある場合は注意が必要です。

  • 鮮血がどんどんでてくる
  • 下痢や出血とともに、激しい腹痛がある
  • 体温が下がってくる
  • ひどい全身倦怠感がある
  • 嘔吐をくりかえす

助産師

これらの症状がある場合は、流産や、感染性胃腸炎である可能性があります。家庭で様子を見ているうちに生命の危険に至る場合もありますので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

また、医療機関を受診する際には、移動中の容体の悪化も想定し、無理のない移動方法で向かってください。同行者がいてくれると安心です。また、医療機関で別の感染症などもらわないよう、マスクの着用や、手指の消毒なども励行するようにしてくださいね。