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助産師
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妊娠初期の食べづわりの原因は?
妊娠初期に起こるつわりの中で、食べづわりという症状があります。
つわりというと、食べ物の匂いや味で気持ち悪くなり、食べられないという症状が一般的なイメージですが、なかには、空腹になると気持ちが悪くなるという食べづわりの方も多くいます。
助産師
その辛い食べづわりの原因として、次のようなことがあると考えられています。
- ホルモンの変化
一般的なつわりの症状にも当てはまりますが、妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの分泌が活発になることで、様々なつわりの症状を引き起こします。 - 自律神経の乱れ
妊娠すると体の急激な変化により、自律神経が乱れます。
すると、その乱れを改善しようと食べ物、なかでも甘いものを欲すると言われています。 - 血糖値が関係している
胎児の成長に大きなエネルギーを消費するため、低血糖状態にあります。
その低血糖を軽減しようとする体の反応が、食べづわりの症状として現れます。
甘いものより鉄分!貧血改善で食べづわりを解消
食べづわり症状の原因といわれるのは、低血糖や貧血です。
助産師
鉄分不足になると、必要以上に食べたくなったり、甘いものが欲しくなる食べづわりの症状を引き起こします。
食べづわりの時は、甘いものを食べるのではなく、バランスの取れた食事で貧血を改善することで、食べづわりの症状も改善しますよ。
例えば、レバー・あさり・シジミには鉄分が多く含まれていますので、普段の食事に上手に取り入れましょう。
一方、小松菜・ほうれん草・たけのこ・納豆・コーヒーなどには鉄の吸収を妨げる働きがありますので、鉄分豊富な食材と一緒に摂取しないようにしましょう。
ほうれん草やたけのこは、シュウ酸というアクの成分が鉄分の吸収を妨げる原因となるため、しっかり茹でるなどの工夫をすれば大丈夫ですよ。
妊娠初期に必要なある成分がアメリカの産婦人科ではつわりの治療に使われている
日本では悪阻は治療するものではなく、耐えるものであるという考え方が主流で、婦人科でも悪阻の薬を処方されませんよね。
ですが、アメリカの婦人科では、悪阻に対してビタミンB6(ピリドキシン)が主成分の治療薬が使用されており、多くの妊婦さんがその治療薬を服用しています。
その治療薬に含まれるビタミンB6は胎児の成長に欠かせない栄養素で、不足するとつわりの症状が悪化するともいわれています。
そのため、日本で売られている葉酸サプリには、ビタミンB6を含んだものが多く販売されています。成分表示をよく見てみると、ビタミンB6と記載されている商品が多くありますよ。
助産師
低血糖状態にしない!血糖値を保つ工夫で食べづわり対策
低血糖は食べづわりの原因の一つといわれています。
では、低血糖にならないためにどのような工夫が必要でしょうか。
助産師
- 野菜などの食物繊維を最初に食べる
血糖値の急激な上昇が低血糖を起こす要因といわれています。
血糖値の上昇を防ぐために、食事の際は、食物繊維が豊富に含まれた野菜から食べるようにしましょう。次に、肉類、主食の順番で食べると、血糖値を保つことにつながります。 - よく咀嚼する
よく噛むことで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
そうすることで、血糖値の急激な上昇を抑え、低血糖になるのを防ぎます。 - 1回の食事を5~6回に分けて摂取する
食事をしても血糖値の上昇が緩やかであれば問題がないため、1回の食事を複数回に分けて摂取することで、低血糖を防ぐことができます。
妊娠中に必要以上に太るとどうなる?
助産師
- 妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群になると、赤ちゃんへ栄養が行き渡りにくくなるため、発育不足や低体重になる可能性が高まります。自覚症状として、むくみが現れますので、あまりにも酷い場合は早めに医師に相談しましょう。 - 妊娠糖尿病
妊娠糖尿病になると、妊娠高血圧・流産・早産のリスクが高まります。
また、症状がひどくなると胎児の発育不足や子宮内胎児脂肪などが起こる可能性もありますので、気を付けましょう。 - 難産
太りすぎると、産道に肉が付くことで赤ちゃんが通りにくくなり、出産に時間がかかる可能性があります。
このように、妊娠中に体重が増えすぎると母体や胎児に与える影響は様々ありますので、日頃の体重管理を徹底しましょう。
妊娠前のBMIを参考にする
妊娠中に増加しても良い体重は妊娠前のBMI値を基準にします。
- BMI~18未満のやせ型の方は10.0~12.0kgまで
- BMI18~24の標準の方は7.0~10.0kg
- BMI25~28の方は5.0~7.0kg
- それ以上の方は医師に相談
標準体型の方は妊娠期間を通じて7.0~10.0kg増となっていますが、体重が増えやすい妊娠中期以降のために、妊娠初期の体重増加は1~2kgに収まるようにしましょう。
妊娠期間中の体重増加は7~12kgが目安
妊娠期間中の体重増加はBMIによりますが7~12kgが目安となります。
特に体重が増えやすいのは、妊娠中期ですのでその時期には特に体重管理が重要になります。
妊娠時期によって体重増加の数値が異なりますので、参考にしてください。
- 妊娠初期は約2kg
- 妊娠中期は約5kg
- 妊娠後期は約3kg
助産師
さらに、胎児の成長に伴ってお腹が大きくなってきますので、さらに体重が増えてしまい息をするのも嫌になるという方も多いのではないでしょうか。
一方で、妊娠初期は胎児分の重さはあまり影響がないため、体重増加はなるべく抑えるようにすると、残りの妊娠期間の体重管理が楽になりますよ。
上記の目安の体重増加を目標に体重管理をしましょう。
食べづわりで太りにくい食べ物はどんなものがある? 間食には何を選んだらいいの?
食べづわりの方は、空腹になると気持ちが悪くなってしまうため、どうしてもカロリーオーバーになってしまいますよね。
助産師
もし食べづわりでどうしても間食してしまうという方は、カロリーが低く、腹持ちの良いものを選んで口にするようにしましょう。
例えば、豆乳、寒天は低カロリーで栄養たっぷりの食材としておすすめです。
豆乳は、そのまま飲んでもいいですが、野菜やフルーツと組み合わせてスムージーにすると、腹持ちが良く健康的です。
また、寒天は、食物繊維豊富で、胃の中で膨らむため満腹感を得られやすい食材ですし、便秘で悩んでいる方にも効果がありますのでおすすめです。
食べづわりで塩気のあるフライドポテトやスナック系のおかしを好む方
助産師
しかし、塩分が多く含まれているため、むくみの原因になったり高血圧のリスクも高まりますので、食べ過ぎないようにすることが大切です。
じゃかいも自体は、糖分が含まれており、低血糖状態を改善するのにもおすすめですので、例えば、少ない量をこまめに食べたり、もしくは、自分でポテトチップスを作ってしまうというのも方法ですよ。
薄くスライスしたじゃがいもを電子レンジやオーブンで焼くとノンオイルでヘルシーですし、塩分の加減も自分で調整できますので、安心して口にできます。
食べづわりでアイスクリームやカスタードなどクリーミーなものを好む方
濃厚な味で女性に人気の高いアボカドは、妊娠期にもおすすめの食材です。
アボカドはビタミンやカルシウム、食物繊維が豊富に含まれており、健康的な食材です。
また、クリーミーな味でクリームの代わりに使うことができて便利です。
フルーツや豆腐と合わせたアイスのレシピが多くありますので、参考にして作ってみましょう。
そのほか、アイスクリームの代わりに、シャーベットなどの氷菓子を食べるのもおすすめです。
アイスクリームだとどうしてもカロリーをとり過ぎてしまいますので、氷菓子に変えてカロリー調整をするようにします。
助産師
貧血になると、体温調整がうまくできないため口の中の温度が上がり、それを下げようとするため冷たいものが食べたくなります。
その場合は、鉄分を摂取して貧血を改善させることでアイスなどを欲しなくなりますよ。
チョコレートなど、甘いものを求めてしまう方
甘いものを食べたくなってしまう方には、チョコレートやクリームなどの脂質が含まれる洋菓子よりも、小豆を使った和菓子を食べるようにしましょう。
助産師
洋菓子に比べて脂質や糖分が控えめで、さらに水溶性食物繊維が含まれていますので、血糖値の急激な上昇を防ぐこともできる、万能な食材です。
妊娠初期には精神安定で食欲から遠ざかる!セロトニンを増やす方法
食べづわりの原因には自律神経の乱れも関係しています。
妊娠により、ホルモンバランスが崩れることで、自律神経が乱れストレスを感じやすくなり、食べづわりの症状として現れますので、自律神経を整えることが改善方法の一つといわれています。
そのためには、自律神経の調整に効果があるセロトニンという脳内神経物質の生成を促すことが重要です。
セロトニンはトリプトファンといわれる必須アミノ酸、ビタミンB、マグネシウムを素にして生成されますので、それらを含む食材を積極的に摂るようにしましょう。
助産師
また、太陽光を浴びたり、ほどよい運動でもセロトニンを増やすことができますので、毎日の生活に取り入れてみましょう。
つわりが楽になる葉酸サプリを選んでいますか?
葉酸サプリを正しく選ぶとつわりの症状が軽くなります。妊娠初期は赤ちゃんの重要な体の器官が完成していく時期です。その細胞分裂が盛んな時期に正しい葉酸サプリを選べばママも赤ちゃんも幸せになれますね。
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