助産師
・フライング検査をするときに気を付けたいこと
・フライング検査が可能な妊娠検査薬などについてご紹介していきます。
ただし、一般的な妊娠検査薬を使って99%の精度で検査ができるのは生理予定日の1週間後からということも知っておいてください。
助産師
フライング検査で陰性判定がでた場合でも、妊娠している妊婦さんは一定数います。必ずもう一度トライしてください。
妊娠検査薬はいつから使えるの?
妊娠検査薬には、一般的な妊娠検査薬と早期妊娠検査薬の2種類があります。
検査が可能な時期が決まっているので早くフライング検査をすると判定精度が低くなります。
助産師
もし妊娠したかな?
と、思ったら葉酸サプリを始めてください。
神経管閉鎖障害という言葉を知っていますか?初めて妊娠したママは知らないかもしれません。
助産師
ママの体の中で葉酸が不足して起こる障害です。葉酸が足りないと赤ちゃんの脳や神経がうまくできません。
葉酸サプリを飲んでいるとリスクがぐっと下がります。
まだ妊娠しているか自信がない…というママこそ飲んでください。厚生労働省は妊娠する2か月前から飲むように勧めています。
ですが、母子手帳で勧めていても知らない妊婦さんが多いんですよ。赤ちゃんのために
初めて妊娠するママは、妊娠9週目で母子手帳をもらって
葉酸サプリが必要だと初めて知ることが多いです。写真を見てください。妊娠9週は頭もしっかりでき始めています。
助産師
妊娠したと自覚した時から飲み始めても本当は遅いぐらいなんですね。
赤ちゃんのために必要な葉酸サプリを飲んであげてください。貧血になったことのあるママ、
野菜不足のママ、
最近ダイエットしていたママは1日でも早く飲んでほしいです。
早く知りたい!日本で手に入る「早期妊娠検査薬」はいつから使える?
生理予定日の1週間後まで待てない!早く知りたい!という方、「早期妊娠検査薬」ならもっと早い時期に妊娠検査をすることができますよ。
日本の薬局で購入できる早期妊娠検査薬は株式会社アラクスの「チェックワンファスト」1種類だけです。使える時期は生理予定日当日からなので、一般の妊娠検査薬より1週間ほど早く「フライング」できます。
ただし、早期妊娠検査薬は「医療用体外診断用医薬品」、つまり妊娠の検査だけでなく病気の発見などにも使われるもので「医療用医薬品」と同じ扱いです。
助産師
早期妊娠検査薬はすぐには手に入らないことが多いです。
チェックワンファスト
国産の株式会社アラクス製「チェックワンファスト」は、生理予定日当日から使えます。測定精度は99%で、hCGの検出感度は25IU/Lです。一般の妊娠検査薬に比べて半分量のhCGに反応します。尿に含まれるhCGが少なくても妊娠が確認できるので、約1週間早い検査が可能なのですね。
使い方は一般の妊娠検査薬「チェックワン」と同じく尿吸収体部分全体に3秒間尿をかけて約1分後に判定します。判定結果が残るタイプです。
では、一般的な妊娠検査薬はどのようなものかを見ていきましょう。
一般的な妊娠検査薬は生理予定日後何日から使える?
各社の使用説明書にはいずれも「生理予定日の約1週間後から検査することができる」と書かれています。妊娠すると「ヒト絨毛(じゅうもう)性性腺刺激ホルモン(hCG)」の分泌が始まります。妊娠検査薬は、このhCGに反応して陽性のサインを出すのです。ですから、尿にhCGが一定量以上含まれる生理予定日の約1週間後から正確な検査ができるわけですね。
それより早くフライング検査をすると、尿中のhCG濃度が低いので正確な結果は出ないことになります。一般的な妊娠検査薬はフライング検査にはおすすめできません。フライング検査をするとうっすらと陽性判定がでることがありますが、もう一度生理予定日の1週間後に再検査をしましょう。
生理予定日の1週間後の検査で陽性判定がでたときは、早めに産婦人科を受診してください。妊娠検査薬は、あくまでも補助的なものなので、超音波検査などで正常な妊娠かどうかを確認する必要がありますよ。
助産師
>妊娠初期は重要な体の器官が完成していく時期です。
細胞分裂が盛んな今、
正しい葉酸サプリを選べていますか?
80%のママが読んでいます!
フライング妊娠検査の判定結果は正しいの? 判定線がでたら妊娠初期症状がなくても妊娠している!?
次に、各社の一般的な妊娠検査薬を見ていきましょう。
一般的な薬局で手に入る妊娠検査薬
生理予定日の約1週間後から使える一般的な妊娠検査薬は「第二類医薬品」です。薬剤師又は登録販売者が常駐する薬局などの店舗で購入できますよ。
では、各製品の特徴などをご紹介します。
チェックワン
株式会社アラクス「チェックワン」の一番の特徴は、判定結果が残るのでパートナーにそのまま結果を見せられることです。
検査可能時期は、生理予定日の約1週間後、測定精度99%で、hCGの検出感度は50IU/Lです。
使い方は、尿を尿吸収体に3秒かけて、約1分後に判定します。
クリアブルー
オムロン株式会社の「クリアブルー」は、尿を「サンプラー」という部分に5秒かけて、約1分後に判定します。
長い時間放置すると線が消えたりでたりして結果が変わってしまうので、尿をかけてから10分以内に判定してください。
検査可能時期は、生理予定日の約1週間後で、測定精度99%、hCGの検出感度は50mlU/mLとなっています。
ドゥーテスト
ロート製薬株式会社の「ドューテスト」は、尿を採尿部に約2秒かけて、約1分後に判定可能です。採尿部は大きく尿ハネしにくい構造になっているので、うまく検査できるか不安な方におすすめします。10分を過ぎての判定はしないこと、となっています。
検査可能時期は、生理予定日の約1週間後。測定精度99%でhCGの検出感度は50IU/Lです。
P-チェック
株式会社ミズホメディーの「P-チェック」は、尿を採尿部に5秒以上かけ、1~3分後に判定するようになっています。10分を過ぎての判定はできません。
検査可能時期は、生理予定日の約1週間後。測定精度99%でhCGの検出感度は50IU/Lです。
ウー・マン チェック妊娠検査薬
不二ラテックス株式会社の「WO+MAN CHECK ウー・マン チェック妊娠検査薬」は、尿を採尿チップ部に5秒以上かけて、判定まで約1分待ちます。1~3分過ぎても判定窓にラインが見えないときはもう1分待ち、10分以上過ぎたら判定には使えません。もう一度新しい検査スティックで検査をやり直してください。
検査可能時期は、生理予定日の約1週間後で、測定精度は99%、hCGの検出感度は50IU/Lです。
hCGの検出感度は各社とも50IU/Lで同じです。使える時期に違いはないということになります。違うのは、採尿部の形と尿をかける秒数です。自分の使いやすいものを選んで、説明書をよく読み正しく使うことが正確な判定結果につながりますよ。
次に、一般の妊娠検査薬より早く使える「早期妊娠検査薬」をご紹介します。
欧米で販売されている早期妊娠検査薬
アメリカ・ヨーロッパのみで販売されている早期妊娠検査薬は、日本の薬局などでは購入できません。輸入品をインターネットの通販サイトなどで購入できます。生理予定日より早く検査したい方にはこちらが向いているでしょう。使用する時期が早いほど精度は低くなります。生理予定日の5日前は、まだ着床して2~3日くらいで、hCGの分泌が始まったばかり。測定精度が低いのもうなずけます。
- クリアブルー デジタル
- ファーストレスポンス アーリーリザルト
- ドクターズチョイス ワンステップ
・検査可能時期:生理予定日4日前から使用可。測定精度99%以上。
・使用方法:バー先端のチップに尿を5秒間かけて3分後に判定。
デジタル表示で陽性なら「Pregnant(妊娠)」、陰性なら「Not Pregnant(妊娠していない)」。
・検査可能時期:生理予定日の5日前から使用可で測定精度76%
生理予定日の4日前の検査で測定精度96%
生理予定日の3日前から検査の測定精度99%
・使用方法:バー先端のチップに尿を5秒間かけて3分後に判定
ピンクのラインが2本出れば陽性、1本なら陰性
試験紙タイプなので1回のコストが格安です。
・検査可能時期:生理予定日に使用した場合、測定精度99%。
生理予定日4日前に使用した場合、測定精度は約50%。
hCGの検出感度は25IU/Lなのでフライング検査も可能。
・使用方法:清潔なカップに尿を取る。小袋から試験紙を1枚取り出し、MAXラインまで3秒間尿に浸す。乾燥した清潔な場所に平らに置いて5分後までに判定する。
ラインが2本でたら陽性、コントロールライン1本のときは陰性、テストライン1本またはラインが出ないときは検査結果無効。
一般的な妊娠検査薬を使う前に
一般的な妊娠検査薬の使用説明書を読むと、「なるべく早く妊娠の可能性を知って赤ちゃんに悪影響になることを避ける目的で使うように」と書かれています。フライング検査をしてもっと早く妊娠に気付けば、その方がよいのでしょうか?
助産師
もし、赤ちゃんの先天異常を防ぐためになるべく早くいい環境を整えてあげたいのなら、妊娠を希望した日から赤ちゃんによくないことを止めて、必要な栄養素を取り始め、感染症対策などをしておくことです。
妊娠前にしておきたいことをまとめると、
- 葉酸を始めとした栄養バランスのよい食事を取る
- 赤ちゃんに影響のある薬を服用しない
- 放射線(レントゲン)を避ける
- 感染症を避けるため抗体を調べ、必要なら予防接種をしておく
- 飲酒、喫煙などを止める
こうした準備をしておけば、赤ちゃんの先天異常などを心配せず、ゆったりとした気持ちで妊娠を待つことができますよ。
まとめ
助産師
一般的な妊娠検査薬を使えるのは生理予定日の1週間後から。それより早く「フライング検査」をすると、妊娠していても陰性判定がでてしまう可能性が高いのでおすすめできません。
どうしても早く知りたい方は「早期妊娠検査薬」を使うと、一般的な妊娠検査薬より早く「フライング検査」ができます。ただし、「早期妊娠検査薬」は日本では医療用医薬品と同じ扱いなので、取扱店舗の薬剤師に声をかけ、説明を聞いてからでないと購入できません。購入時には氏名・住所などの記入も必要です。欧米で販売されているものは、インターネットの通販でアメリカなどから直接送ってもらう方法で購入できます。
早く知りたい!と思う気持ちは分かりますが、何度もフライング検査を重ねるとストレスもたまります。ストレスはホルモンバランスを崩して妊娠力を弱める原因にもなります。妊娠を希望した日から、まず自分がゆったりとした気持ちで心身ともに健康的な生活を送ることを心がけましょう。そして、感染症の抗体を調べて予防接種をしておく、家族にも協力してもらって禁酒禁煙をするなどの準備も大切です。