妊娠初期に起こる流産の確率は?
助産師
週数別に見てみると
妊娠5~7週(22%~44%)
妊娠8~12週(34%~48%)
妊娠13~16週(6%~9%)
と、(※1)12週までにほぼ起きていることがわかります。
全体的な確率としては流産は妊娠の8~15%を占めており、10人に1~2人の確率で流産を経験します。
妊娠12週までの流産は防げる?流産の体験談と神経管閉鎖障害の防ぎ方
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進行流産とは?
助産師
痛みは陣痛のように規則的におき、どんどん激しくなっていきます。全てを子宮が出し切ると痛みと出血はなくなり、完全流産になります。少しでも残っていると出血は暫く続き、不完全流産ということになります。
稽留流産とは?
助産師
病院で検診をうけ、初めて胎児の心臓がとまってしまっていることに気づきます。稽留流産の傾向があるとされると1週間後に再度検査をし、成長が見られないと稽留流産と診断を下されます。稽留流産はそのままにしておくと必ず進行流産へと移行します。
助産師
妊娠初期に先天性のリスクを下げるためにしたいこと
妊娠初期に起こる胎児の器官形成は細胞分裂を繰り返してすすんでいきます。妊娠7週目までには、胎児の脳や脊髄などの胎児の基となる神経管が作られます。そして妊娠11週目までに頭や体なども作られていきます。
助産師
二分脊椎症というのは、本来神経管の中にあるはずの脊髄が飛び出してしまい、損傷や癒着をおこしてしまう先天性異常です。神経管の閉鎖が適切に行われなかった場合に起こる異常です。運動機能や内臓機能に影響を及ぼし、麻痺や障害などが残る場合があります。
胎児の器官の形成期に葉酸をしっかりと摂取することは産まれてくる赤ちゃんの先天性のリスクをさげるのにとても効果的です。
どんな葉酸を選んだらいいの?
助産師
ポリグルタミン酸型葉酸はほうれん草やレバーなどに多く含まれています。しかし、ポリグルタミン酸型葉酸は実際に身体の中に葉酸成分をとり入れることはなかなか難しいのです。
ポリグルタミン酸型葉酸は壊れやすく、冷蔵保存や調理するだけで成分が失われてしまいます。また、人間は体内に葉酸を吸収するときにモノグルタミン酸型葉酸に変化させてから吸収するようになっています。変化、吸収させる段階で、およそ50%の葉酸が失われます。実際身体に吸収されるのは、その食品が持っていた葉酸の25%~81%と曖昧で、どれだけ吸収されたのか判断がつきません。
反対にモノグルタミン酸型葉酸は、サプリメントに含まれているので安定した状態で摂取できます。また、体内で変化させる必要がないのでそのままで吸収されます。モノグルタミン酸型葉酸の場合は葉酸成分のおよそ85%を体内にとりこむことができることができます。ポリグルタミン酸型葉酸よりもモノグルタミン酸型葉酸の方が効率的に葉酸を摂取できるのです。
厚生労働省が薦めている葉酸は?
厚生労働省は、妊婦の葉酸の食事からの推奨目安量を480μg(※2)としています。しかし、食事から摂取できる葉酸はポリグルタミン酸型葉酸になるので、推奨目安量を摂取しようとするのは難しいとされています。
助産師
栄養補助食品ということはサプリメントに入っているモノグルタミン酸型葉酸を摂取すべきということです。
また同時に葉酸は1000μg以上は越えるべきではないともしています。(※3)
葉酸の過剰摂取は発熱やかゆみ、蕁麻疹などを引き起こす場合があります。とくにサプリメントにおいては過剰摂取にならないように気をつけて摂取をしましょう。
葉酸を飲むとどんなメリットがあるの?
葉酸の摂取時期は、多くの研究結果や諸外国対応から少なくとも妊娠一ヶ月前から妊娠三ヶ月は積極的に葉酸をとるべきであるとしています。(※3)
葉酸は先天性異常を防ぐだけでなく、母体の貧血の予防にもなることがわかっています。妊娠中は胎児にも血液を届けなければならないため、母体は貧血気味になることが多いです。葉酸は赤血球を作る上で大切な成分の一つです。葉酸の摂取は、貧血の改善そして、胎児にも栄養のある血液を送り届けることができるようになります。
また、葉酸は流産を防ぐ効果もあります。神経管閉鎖症を防ぎ、子宮内膜の血流もよくなるためです。子宮内膜の血流がよくなると、胎児が順調に成長していくことができます。胎児が順調に、元気に成長することは早期流産を防ぐことにもつながります。
助産師
妊娠を考えてから、産まれてからも葉酸を摂取することは胎児のためにも自分のためにも必要なことだといえますね。