妊娠初期は胸がちくちくする!妊娠2か月は体調が激変します

助産師

妊娠初期はホルモンの影響で乳腺が発達するので、胸がちくちくします。

このころ生理が遅れて妊娠に気付くママが多くなるのですが、妊娠1か月ではなく、すでに妊娠2か月に入っていることが多いですよ。

さて、妊娠かもしれないと気が付いたままに注意してほしいことがあります。

もし妊娠したかな?

と、思ったら葉酸サプリを始めてください。
神経管閉鎖障害という言葉を知っていますか?

初めて妊娠したママは知らないかもしれません。

助産師

ママの体の中で葉酸が不足して起こる障害です。葉酸が足りないと赤ちゃんの脳や神経がうまくできません。
葉酸サプリを飲んでいるとリスクがぐっと下がります。
まだ妊娠しているか自信がない…というママこそ飲んでください。

厚生労働省は妊娠する2か月前から飲むように勧めています。
ですが、母子手帳で勧めていても知らない妊婦さんが多いんですよ。

初めて妊娠するママは、妊娠9週目で母子手帳をもらって
葉酸サプリが必要だと初めて知ることが多いです。

写真を見てください。妊娠9週は頭もしっかりでき始めています。

助産師

妊娠したと自覚した時から飲み始めても本当は遅いぐらいなんですね。
赤ちゃんのために必要な葉酸サプリを飲んであげてください。

貧血になったことのあるママ、
野菜不足のママ、
最近ダイエットしていたママは1日でも早く飲んでほしいです。

産婦人科医による

※失敗したくない妊婦さん向け

生理が1週間遅れたら妊娠検査薬で検査をしてみましょう。陽性の判定がでたら、子宮外妊娠などの異常がないか確認してもらうために、早めに産婦人科を受診してくださいね。

基礎体温表を付けているママは、高温期が続いて妊娠に気付きます。

助産師

つわりの症状が出始めて妊娠に気付くママも多いですね。つわりの他にも、妊娠による体の変化がいろいろでてきますよ。

「気を付けて!妊娠2か月は赤ちゃんの器官形成期とママのつわり開始時期」


妊娠に気付いたら、すでに赤ちゃんの各器官がつくられているまっ最中です。まだ、胎盤はできていないので赤ちゃんの環境は不安定。仕事をしているママは働き過ぎや重いものを持つなどの無理な動きを避けてくださいね。

助産師

朝起きたときの吐き気や、胃のもたれ、においに敏感になるなどの、つわり症状が始まるママもいます。では、妊娠2か月のママの体調と気をつけたいことをご紹介しますので、参考になさってくださいね。

妊娠2か月のママの体はどう変化するの?


妊娠1か月の3週目に受精卵が着床して妊娠が成立し、妊娠を維持するホルモンエストロゲンとプロゲステロンが出始めました。妊娠2か月になると分泌されるホルモン量がだんだん増えていきます。

助産師

プロゲステロンには、子宮の壁を緩めて広がりやすくする働きがあります。
血管や胃腸などの壁も子宮と同じ平滑筋なので、同じように緩み胃酸が上がってきやすくなります。

ママが一番体調の不安を感じやすい時ですね。

ママ

いつから妊娠検査薬が使えますか?

助産師

生理予定日の約一週間後です。胎盤の元になる絨毛(じゅうもう)もでき始め、そこからはhCGというホルモンが分泌されます。このhCGに反応して妊娠を判定するのが妊娠検査薬です。
フライングで検査したいと思っている人には次の記事がおすすめですよ。
妊娠1か月の行動で胎児の先天性リスクが高くなる?受精から着床までイラストで紹介!
フライング妊娠検査の判定結果は正しいの? 判定線がでたら妊娠初期症状がなくても妊娠している!?

助産師

では、どんなマイナートラブルを起こしやすいか見ていきましょう。
妊娠初期症状がいくつ当てはまるか調べたい方はこちらの記事もお勧めです。
こんな体の変化は妊娠超初期の兆候!妊娠検査薬で判定がでる前に確信した16の体験・兆候公開

妊娠初期の妊娠2か月にはこんな体調不良を感じます!

1.体温の高温期が続く


助産師

妊娠すると高温期が続くので、ほてりや微熱を感じます。
体が熱く、微熱がでて風邪をひいたように感じます。汗をかきやすくなるママもいます。

2.平滑筋が緩むとつわりや便秘、だるさが起こります。


プロゲステロンという妊娠を保つためのホルモンがこの時期は大量に放出されています。

助産師

ホルモンの影響で血管や胃腸などの平滑筋が緩みます。そのため、
・低血圧気味になって、だるくなります。
・胃のむかつきなどの胃腸症状
・便秘などが起こります。
しんどい思いをしていませんか?

血圧が少し低くなって、だるさを感じているママは無理をせず休息をとってくださいね。


つわりの胃もたれはいつからいつまで続く?50人のママによるアンケート結果とつらかった体験談

つわり症状

胃もたれ、食欲不振、吐き気、においに敏感、などのつわり症状が出始めます。

助産師

ゆったりとした気分で過ごし、胃が空にならないよう少しずつこまめに食べましょう。

便秘

助産師

腸の動きもにぶるので、便秘がちになります。月齢が進むとさらに子宮が腸を圧迫するので、ますます便秘で悩むママが多くなります。一口ずつこまめに水分補給をしましょう。
乳酸菌を取ることも役に立ちますよ。

3.ホルモンバランスの変化でイライラやおりものの増加が起こります。


助産師

妊娠によって妊娠維持ホルモン(プロゲステロン・エストロゲン)がではじめます。
ホルモンバランスが急激に変化し、イライラなど情緒不安定になることがあります。おりものの量が増えるのも、ホルモンの影響です。

イライラ・情緒不安定

訳もなくイライラして気分の変化が大きい、気分が沈むなど、情緒が不安定になることがありますが、ホルモンによる一過性のものです。

助産師

仕事などでストレスが大きいママは、なるべくゆったりとした気分で過ごせるように家族や職場の上司に協力してもらいましょうね。

妊娠初期症状と生理前症候群(PMS)の症状はどう違う?助産師が生理予定日前後の子宮内を写真とイラストで解説します

おりものの量が増える

妊娠すると、ホルモンの影響でおりものの量が増えることがあります。

助産師

単に量が増えるだけでなく、においや色が変わったときは膣(ちつ)炎や子宮頸管(けいかん)炎などかもしれません。早めに受診しましょう。

4.着床または早期流産・子宮外妊娠などによる出血

妊娠初期に出血が見られる場合、いろいろな原因が考えられます。赤ちゃんに影響がないものもあれば、緊急手術が必要なものもあります。気になる出血があったら早めに受診しましょう。

着床出血

妊娠2週,妊娠3週
生理予定日ごろに、月経用出血(着床出血)という受精卵が子宮の壁にもぐりこむときに起こる出血が見られることがあります。赤ちゃんに問題はありません。

生理前におなかがズキズキ痛い!これって着床痛?妊娠初期の腹痛について助産師がアドバイスします

初期流産


出血やおなかの痛みがあって残念ながら流産にいたるケースが、妊婦さんの10人に1人あります。

助産師

妊娠12週未満の初期に起こる流産の60~70%は、受精卵の染色体異常などが原因です。赤ちゃんが育つ力がないために起きてしまうので、ママのせいではありませんよ。
  1. 妊娠12週までの流産は防げないの?神経管閉鎖障害の発症リスクをおさえる方法はあるの?
  2. 12人に1人が流産するの?助産師に聞いた妊娠2か月・妊娠3か月の流産の不安の乗り越え方

子宮外妊娠(異所性妊娠)

受精卵が卵管、卵巣、子宮頸管(けいかん)など子宮内膜以外の所に着床してしまうことを子宮外妊娠(異所性妊娠)と言います。なかでも卵管に着床するケースが多いです。

卵管に着床した場合、卵管は狭く伸びる性質がないので受精卵が成長すると流産になってだらだらと出血します。卵管が破裂する場合は、大量の出血や激痛、ショック状態が起こることも。ふだんと違う出血やおなかの痛みがあったら、すぐに受診しましょう。

妊娠2か月のマイナートラブルの原因5.葉酸不足

妊娠2か月は、赤ちゃんの器官の元がどんどんつくられる時期です。細胞分裂に欠かせない栄養素「葉酸」が不足すると赤ちゃんの先天異常での流産や形態異常のリスクが高まります。

胎児の形態異常・先天異常による流産

妊娠前から妊娠初期にかけて葉酸が不足すると、赤ちゃんに神経管閉鎖障害が起こるリスクが高くなって、流産や形態異常が起きてしまいます。

不足すると困る栄養素

  • 葉酸



食事バランスに気をつけ緑黄色野菜などをたっぷり取り、補助的に葉酸サプリメントを取り入れましょう。1日に400マイクログラムの「モノグルタミン酸型葉酸」を取ると、「神経管閉鎖障害」の発症リスクを軽減できることが分かっています。

つわりで食事が十分取れないママは、サプリメントがあると助かります。ただし、サプリメントは吸収率が高いので必ず使用の上限を守ってくださいね。

赤ちゃんに本当に必要な葉酸サプリを選んでいますか?

>妊娠初期は重要な体の器官が完成していく時期です。
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妊娠2か月に気を付けたいこと

妊娠初期には赤ちゃんの先天異常が起こりやすいので、ママが食事などで体に取り入れるものに十分注意しましょう。

取りすぎると困る栄養素・食品

  • ビタミンA

助産師

妊娠初期にビタミンAを取りすぎると、赤ちゃんの形態異常が起きる割合が高くなります。
ビタミンAを多く含む食品(うなぎ、レバーなど)は、食べ過ぎに注意しましょう。補助食品やサプリメントなどを利用するときは、ビタミンAが入っていないかチェックしてくださいね。

緑黄色野菜に含まれるβカロテンも体内でビタミンAに変わりますが、こちらは多く取っても大丈夫です。

  • マグロ、キンメダイなど

大型の回遊魚には、胎児の中枢神経に影響を与えるメチル水銀が含まれています。赤ちゃんはメチル水銀を排出できないので、ママが大量に食べないことが大切です。

マグロやキンメダイを食べるのは、1週間に1回(80g)までにしましょう。魚にはDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれているので、量や種類に気を付けながら食事に取り入れてくださいね。

サバ、アジ、イワシ、サンマ、サケ、キハダマグロ、ビンナガマグロ、メジマグロ、ツナ缶は制限する必要はありません。

  • ひじき

ひじきには無機ヒ素が含まれています。体重50kgの人が1日に(乾物の状態で)4.7g以上を継続的に食べると赤ちゃんに影響が出ます。副食として適量を週2回くらい食べるなら問題ありません。

  • 塩分

妊娠中は、塩分を控えめに。濃い味のものをいつも食べていると、妊娠高血圧症候群になる心配があります。だしや、酢、香味野菜などを使って、満足感が得られるように工夫すると良いですよ。

トキソプラズマ感染症の心配がある食品

  • 生肉、中身がレアの肉料理、良く洗っていない生野菜など

妊娠中は抵抗力が低下します。生肉、加熱不十分な肉、良く洗っていない生野菜などは、寄生虫によるトキソプラズマ感染症を起こすことがあります。

妊婦さんが感染すると、胎児にも感染します。妊娠初期の感染ほど赤ちゃんが重症化しやすいので、原因となる食品を取らないようにしましょう。

リステリア菌による食中毒の心配がある食品

  • ナチュラルチーズ、生ハム、肉や魚のパテ、スモークサーモンなど

冷蔵庫に長期間保存されて加熱しないで食べる食品は、食中毒の原因になる可能性があります。食べる前に十分加熱すれば、食中毒は防げます。妊娠中のママがリステリア菌に感染すると、胎児に影響がでることがあります。

アルコール・タバコ


タバコのニコチン・タールは、赤ちゃんに悪い影響があります。妊娠が分かったらすぐに、ママや一緒に暮らす家族皆さんは禁煙してくださいね。

アルコールは少量にするつもりでも、量が増えてしまいがち。赤ちゃんのために禁酒しましょう。

市販薬などを自己判断で飲み続ける


妊娠初期に特定の薬を常用すると、赤ちゃんの器官に先天異常を起こすことがあります。市販薬や妊娠前に処方されていた薬を、自己判断で飲み続けることは避けてください。

助産師

必ずかかりつけの医師や産科医を受診して、妊娠中でも飲める薬を処方してもらいましょう。

妊娠2か月にしておくと良いこと

つわりが軽いママは体重管理を



ほとんどつわりがないママは、体重が増え過ぎないように摂取カロリーに気をつけましょう。妊娠初期に必要なカロリーは、妊娠前と同じと考えてください。昔は「赤ちゃんがいるから2人分」と頑張って栄養を取りましたが、現在は栄養状態がいいのでその必要はないのです。

野菜を多めにいろいろな食品を取り入れて、栄養バランスのよい食事を心がけてくださいね。

つわりがつらいママは食べられるものを

妊娠が分かったとたん、つわりがひどくなって、思うように食べられない。そんなママは、食べられるものを少しずつ何回かに分けて食べましょう。

まだ、胎児はとても小さいのでカロリーは余り必要としていません。

助産師

ママの体に必要なカロリーと水分補給を心がければ十分です。葉酸を十分取るためには葉酸サプリメントが役立ちます。
つわりが楽になる葉酸サプリを選んでいますか?

葉酸サプリを正しく選ぶとつわりの症状が軽くなります。
妊娠初期は赤ちゃんにとっても葉酸は大切ですよ!

80%のママが読んでいます!

まとめ

妊娠2か月は、生理の遅れや体調の変化で、妊娠に気づくママが多い時期です。ホルモンバランスの変化が影響して、つわり、便秘などで悩むママも多くなります。家族や職場の上司にも協力してもらい、なるべくゆったりとした気分で無理のない生活を心がけましょう。

赤ちゃんの器官がつくられる時期なので、先天異常の原因になるものは避けてくださいね。

助産師

葉酸を十分取る、食中毒や感染症に気をつける、禁酒禁煙など。

つわりで食事を取りにくいママは食べられるものを食べ、水分補給も忘れずに。まだつわりがないママは食べ過ぎに気をつけ、体重増加の目安は妊娠前の体型(BMI)によって違うので、産科医の指導に従いましょう。

助産師

いつもと違うおなかの痛みなど体調に不安を感じるときは、かかりつけの産院に早めに受診しましょう。元気な妊娠2か月を過ごせますように。